AGC — セグメント詳細
事業セグメント別の売上高・営業利益・利益率の推移(単位:百万円)
セグメント別売上高推移
セグメント別営業利益推移
セグメント別詳細データ(単位:百万円)
セグメント 指標 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025
化学品
売上高 314,392 435,145 482,097 474,417 449,739 629,487 793,159 569,652 589,727 579,487
営業利益 39,998 63,671 71,138 62,961 50,477 138,756 142,944 64,769 56,764 53,035
営業利益率 12.7% 14.6% 14.8% 13.3% 11.2% 22% 18% 11.4% 9.6% 9.2%
電子
売上高 257,069 260,626 250,285 265,215 283,025 303,049 304,918 311,964 362,752 353,227
営業利益 24,985 27,334 24,041 25,581 37,797 36,362 14,677 18,352 54,473 47,536
営業利益率 9.7% 10.5% 9.6% 9.6% 13.4% 12% 4.8% 5.9% 15% 13.5%
セラミックス・その他
売上高 32,037 33,807 34,361 37,485 31,145 32,615 37,442 39,665 43,652 37,560
営業利益 -217 1,428 2,818 3,850 4,226 3,497 3,678 3,346 5,118 2,588
営業利益率 -0.7% 4.2% 8.2% 10.3% 13.6% 10.7% 9.8% 8.4% 11.7% 6.9%
オートモーティブ
売上高 - - - - - - - 499,392 498,568 520,324
営業利益 - - - - - - - 21,786 13,917 29,252
営業利益率 - - - - - - - 4.4% 2.8% 5.6%
建築ガラス
売上高 - - - - - - - 474,646 435,575 438,811
営業利益 - - - - - - - 32,763 16,367 17,263
営業利益率 - - - - - - - 6.9% 3.8% 3.9%
ライフサイエンス
売上高 - - - - - - - 123,933 137,326 129,420
営業利益 - - - - - - - -12,378 -21,158 -22,261
営業利益率 - - - - - - - -10% -15.4% -17.2%
ガラス
売上高 679,071 733,953 756,160 740,920 648,394 732,230 900,354 - - -
営業利益 31,825 27,064 22,522 9,266 -16,579 27,747 22,893 - - -
営業利益率 4.7% 3.7% 3% 1.3% -2.6% 3.8% 2.5% - - -
合計売上高 1,282,569 1,463,531 1,522,903 1,518,037 1,412,303 1,697,381 2,035,873 2,019,252 2,067,600 2,058,829
事業の内容

3【事業の内容】

 当社及び当社の子会社(以下、「当社グループ」という。)並びに当社の関連会社は、当社、子会社192社及び関連会社26社により構成され、その主な事業内容は次のとおりであります。

 なお、以下の区分とセグメント情報における事業区分とは、同一です。

報告セグメント

主要製品等

建築ガラス

建築用板ガラス、建築用加工ガラス(複層ガラス、強化ガラス、合わせガラス)

オートモーティブ

自動車用ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス

電子

・ディスプレイ

 液晶/有機ELディスプレイ用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス

・電子部材

 半導体関連部材、光学関連部材

化学品

・エッセンシャルケミカルズ

 苛性ソーダ、塩化ビニル樹脂、ウレタン原料

・パフォーマンスケミカルズ

 フッ素製品(樹脂、ガス、溶剤)、ヨウ素製品

ライフサイエンス

合成医農薬開発製造受託、バイオ医薬品開発製造受託、医農薬中間体・原体

 上記の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。

 事業の系統図は以下のとおりであります。

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各区分の会社数には当社を含んでおりません。

3【事業の内容】

 当社及び当社の子会社(以下、「当社グループ」という。)並びに当社の関連会社は、当社、子会社205社及び関連会社27社により構成され、その主な事業内容は次のとおりであります。

 なお、以下の区分とセグメント情報における事業区分とは、同一です。

報告セグメント

主要製品等

建築ガラス

建築用板ガラス、建築用加工ガラス(複層ガラス、強化ガラス、合わせガラス)

オートモーティブ

自動車用ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス

電子

・ディスプレイ

 液晶/有機ELディスプレイ用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス

・電子部材

 半導体関連部材、光学関連部材

化学品

・エッセンシャルケミカルズ

 苛性ソーダ、塩化ビニル樹脂、ウレタン原料

・パフォーマンスケミカルズ

 フッ素製品(樹脂、ガス、溶剤)、ヨウ素製品

ライフサイエンス

合成医農薬開発製造受託、バイオ医薬品開発製造受託、医農薬中間体・原体

 上記の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。

 前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。

 事業の系統図は以下のとおりであります。

0101010_011.png

各区分の会社数には当社を含んでおりません。

3【事業の内容】

 当社及び当社の子会社(以下、「当社グループ」という。)並びに当社の関連会社は、当社、子会社214社及び関連会社27社により構成され、その主な事業内容は次のとおりであります。

 なお、以下の区分とセグメント情報における事業区分とは、同一です。

報告セグメント

主要製品

建築ガラス

フロート板ガラス、型板ガラス、網入り磨板ガラス、Low-E(低放射)ガラス、装飾ガラス、建築用加工ガラス(断熱・遮熱複層ガラス、防災・防犯ガラス、防・耐火ガラス等)等

オートモーティブ

自動車用ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス等

電子

液晶用ガラス基板、有機EL用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス、

ディスプレイ用周辺部材、半導体プロセス用部材、オプトエレクトロニクス用部材、

プリント基板材料、理化学用製品等

化学品

塩化ビニル、塩化ビニル原料、苛性ソーダ、ウレタン原料、フッ素樹脂、ガス、溶剤、

ヨウ素製品等

ライフサイエンス

合成医農薬中間体・原体、バイオ医薬品等

 上記製品の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。

 前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。

 事業の系統図は以下のとおりであります。

0101010_001.png

各区分の会社数には当社を含んでおりません。

なお、2023年度よりセグメントを以下のとおり変更しております。

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3【事業の内容】

 当社及び当社の子会社(以下、「当社グループ」という。)並びに当社の関連会社は、当社、子会社222社及び関連会社30社により構成され、その主な事業内容は次のとおりであります。

 なお、以下の区分とセグメント情報における事業区分とは、同一です。

報告セグメント

主要製品

 ガラス

フロート板ガラス、型板ガラス、網入り磨板ガラス、Low-E(低放射)ガラス、装飾ガラス、

建築用加工ガラス(断熱・遮熱複層ガラス、防災・防犯ガラス、防・耐火ガラス等)、

自動車用ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス等

 電子

液晶用ガラス基板、有機EL用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス、

ディスプレイ用周辺部材、ソーラー用ガラス、産業用加工ガラス、半導体プロセス用部材、

オプトエレクトロニクス用部材、プリント基板材料、照明用製品、理化学用製品等

 化学品

塩化ビニル、塩化ビニル原料、苛性ソーダ、ウレタン原料、フッ素樹脂、撥水撥油剤、

ガス、溶剤、医農薬中間体・原体、バイオテクノロジー関連製品、ヨウ素製品等

 上記製品の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。

 従来「ガラス」及び「電子」に含めていた車載ディスプレイ用カバーガラスについて、会社組織の変更に伴い、当連結会計年度より報告セグメントを「ガラス」に統合しております。前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。

 当社グループ及び関連会社のうち、当社、連結子会社及び持分法適用会社の位置付け等は、次の図のとおりです。

0101010_001.png

各区分の会社数には当社を含んでおりません。

 なお、2023年度よりセグメントを以下のとおり変更します。

0101010_002.jpg

3【事業の内容】

 当社及び当社の子会社(以下、「当社グループ」という。)並びに当社の関連会社は、当社、子会社227社及び関連会社34社により構成され、その主な事業内容は次のとおりであります。

 なお、以下の区分とセグメント情報における事業区分とは、同一です。

報告セグメント

主要製品

 ガラス

フロート板ガラス、型板ガラス、網入り磨板ガラス、Low-E(低放射)ガラス、装飾ガラス、

建築用加工ガラス(断熱・遮熱複層ガラス、防災・防犯ガラス、防・耐火ガラス等)、

自動車用ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス等

 電子

液晶用ガラス基板、有機EL用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス、

ディスプレイ用周辺部材、ソーラー用ガラス、産業用加工ガラス、半導体プロセス用部材、

オプトエレクトロニクス用部材、プリント基板材料、照明用製品、理化学用製品等

 化学品

塩化ビニル、塩化ビニル原料、苛性ソーダ、ウレタン原料、フッ素樹脂、撥水撥油剤、

ガス、溶剤、医農薬中間体・原体、ヨウ素製品等

上記製品の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。

 当社グループ及び関連会社のうち、当社、連結子会社及び持分法適用会社の位置付け等は、次の図のとおりであります。

0101010_001.jpg

(注) 各区分の会社数には当社を含んでおりません。

3【事業の内容】

 当社及び当社の子会社(以下、「当社グループ」という。)並びに当社の関連会社は、当社、子会社238社及び関連会社43社により構成され、その主な事業内容は次のとおりであります。

 なお、以下の区分とセグメント情報における事業区分とは、同一です。

報告セグメント

主要製品

 ガラス

フロート板ガラス、型板ガラス、網入り磨板ガラス、Low-E(低放射)ガラス、装飾ガラス、

建築用加工ガラス(断熱・遮熱複層ガラス、防災・防犯ガラス、防・耐火ガラス等)、

自動車用ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス等

 電子

液晶用ガラス基板、有機EL用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス、

ディスプレイ用周辺部材、ソーラー用ガラス、産業用加工ガラス、半導体プロセス用部材、

オプトエレクトロニクス用部材、プリント基板材料、照明用製品、理化学用製品等

 化学品

塩化ビニル、塩化ビニル原料、苛性ソーダ、ウレタン原料、フッ素樹脂、撥水撥油剤、

ガス、溶剤、医農薬中間体・原体、ヨウ素製品等

上記製品の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。

 当社グループ及び関連会社のうち、当社、連結子会社及び持分法適用会社の位置付け等は、次の図のとおりであります。

0101010_001.png

(注) 各区分の会社数には当社を含んでおりません。

3【事業の内容】

 当社及び当社の子会社(以下、「当社グループ」という。)並びに当社の関連会社は、当社、子会社235社及び関連会社44社により構成され、その主な事業内容は次のとおりであります。

 なお、以下の区分とセグメント情報における事業区分とは、同一です。

報告セグメント

主要製品

 ガラス

フロート板ガラス、型板ガラス、網入り磨板ガラス、Low-E(低放射)ガラス、装飾ガラス、

建築用加工ガラス(断熱・遮熱複層ガラス、防災・防犯ガラス、防・耐火ガラス等)、

自動車用ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス等

 電子

液晶用ガラス基板、有機EL用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス、

ディスプレイ用周辺部材、ソーラー用ガラス、産業用加工ガラス、半導体プロセス用部材、

オプトエレクトロニクス用部材、プリント基板材料、照明用製品、理化学用製品等

 化学品

塩化ビニル、塩化ビニル原料、苛性ソーダ、ウレタン原料、フッ素樹脂、撥水撥油剤、

ガス、溶剤、医農薬中間体・原体、ヨウ素製品等

上記製品の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。

 当社グループ及び関連会社のうち、当社、連結子会社及び持分法適用会社の位置付け等は、次の図のとおりであります。

0101010_001.jpg

(注) 各区分の会社数には当社を含んでおりません。

3【事業の内容】

 当社及び当社の子会社(以下、「当社グループ」という。)並びに当社の関連会社は、当社、子会社236社及び関連会社45社により構成され、その主な事業内容は次のとおりであります。

 なお、以下の区分とセグメント情報における事業区分とは、同一です。

報告セグメント

主要製品

 ガラス

フロート板ガラス、型板ガラス、網入り磨板ガラス、Low-E(低放射)ガラス、装飾ガラス、

建築用加工ガラス(断熱・遮熱複層ガラス、防災・防犯ガラス、防・耐火ガラス等)、

自動車用ガラス等

 電子

液晶用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス、

ディスプレイ用周辺部材、ソーラー用ガラス、産業用加工ガラス、半導体プロセス用部材、

オプトエレクトロニクス用部材、照明用製品、理化学用製品等

 化学品

塩化ビニル、塩化ビニル原料、苛性ソーダ、ウレタン原料、フッ素樹脂、撥水撥油剤、

ガス、溶剤、医農薬中間体・原体、ヨウ素製品等

上記製品の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。

 当社グループ及び関連会社のうち、当社、連結子会社及び持分法適用会社の位置付け等は、次の図のとおりであります。

0101010_001.jpg

(注) 各区分の会社数には当社を含んでおりません。

3【事業の内容】

 当社及び当社の関係会社(以下、当社グループという)は、当社、子会社236社及び関連会社47社により構成され、その主な事業内容は次のとおりであります。

 なお、以下の区分とセグメント情報における事業区分とは、同一です。

報告セグメント

主要製品

 ガラス

フロート板ガラス、型板ガラス、網入り磨板ガラス、Low-E(低放射)ガラス、装飾ガラス、

建築用加工ガラス(断熱・遮熱複層ガラス、防災・防犯ガラス、防・耐火ガラス等)、

自動車用ガラス等

 電子

液晶用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス、

ディスプレイ用周辺部材、ソーラー用ガラス、産業用加工ガラス、半導体プロセス用部材、

オプトエレクトロニクス用部材、照明用製品、理化学用製品等

 化学品

塩化ビニル、塩化ビニル原料、苛性ソーダ、ウレタン原料、フッ素樹脂、撥水撥油剤、

ガス、溶剤、医農薬中間体・原体、ヨウ素製品等

上記製品の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。

 当社グループのうち、当社、連結子会社及び持分法適用会社の位置付け等は、次の図のとおりであります。

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(注) 各区分の会社数には当社を含んでおりません。

3【事業の内容】

 当社及び当社の関係会社(以下、当社グループという)は、当社、子会社230社及び関連会社45社により構成され、その主な事業内容は次のとおりであります。

 なお、以下の区分とセグメント情報における事業区分とは、同一です。

報告セグメント

主要製品

 ガラス

フロート板ガラス、型板ガラス、網入り磨板ガラス、Low-E(低放射)ガラス、装飾ガラス、

建築用加工ガラス(断熱・遮熱複層ガラス、防災・防犯ガラス、防・耐火ガラス等)、

自動車用ガラス等

 電子

液晶用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス、

ディスプレイ用周辺部材、ソーラー用ガラス、産業用加工ガラス、半導体プロセス用部材、

オプトエレクトロニクス用部材、照明用製品、理化学用製品等

 化学品

塩化ビニル、塩化ビニル原料、苛性ソーダ、ウレタン原料、フッ素樹脂、撥水撥油剤、

ガス、溶剤、医農薬中間体・原体、ヨウ素製品等

上記製品の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。

 当社グループにおける当社、連結子会社及び持分法適用会社の位置付け等は、次の図のとおりであります。

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(注) 各区分の会社数には当社を含んでおりません。

事業等のリスク

3【事業等のリスク】

(1)リスクマネジメント体制

 当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④内部統制システムの整備の状況(ⅲ)当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制(リスク管理体制)」に記載する「統合リスクマネジメント」の取り組みを通じて、当社グループのリスク管理を行うとともに、危機対応の体制を整備しています。

 当社グループでは、リスクの性質に応じた管理をする目的で、重要リスクを以下の7つに分類しています。

分類

リスク事例

戦略

地政学・カントリーリスク、市場環境の変化、競争優位性、新事業探索・投資など、各事業運営上の個別のリスク

オペレーション

サプライチェーン上の問題による調達リスク

環境安全関連法違反・労働災害による業務停止・賠償リスク

製品の品質に関する法令・規制・お客様要求事項違反により生じるリスク

コンプライアンス

競争法・贈賄・安全保障貿易管理による行政罰・業務停止リスク

品質・環境データの意図的な改ざんによる信頼失墜リスク

不正経理・粉飾決算による信頼失墜リスク

サステナビリティ

気候変動や人権尊重等に関する要請に対応できないことによる信用低下・取引停止のリスク

自然災害/感染症

大規模地震・風水害などの自然災害、未知のウィルスの発生、パンデミックによる事業中断リスク

サイバーセキュリティ/情報セキュリティ

サイバー攻撃による情報漏洩及び事業中断リスク

サイバー攻撃以外による情報漏洩リスク

財務

財務報告の信頼性、財務・資金調達に関するリスク

 リスク管理にあたっては、影響度と発生可能性を考慮し、リスク発現時に当社グループ経営に大きな影響を与えることが想定されるものを「重要リスク」に選定し、重点的にモニタリングを行っています。

 「戦略」については、社内カンパニー、SBU(戦略事業単位)、コーポレート部門が、事業・案件ごとにリスクの分析や対策を検討し、必要に応じ経営会議、取締役会で審議します。市場環境やリスクに影響を与える要因の変化に迅速に対応するため、重要リスクは毎年見直しを行います。

 「戦略」以外のリスクについては、各リスクを所管するコーポレート部門が、ガイドライン等の制定・周知、研修、監査等を実施します。また、毎年当社グループ全体で自己点検を実施し、その結果を経営会議、取締役会で監視しています。重要リスクは、必要があれば都度追加をするとともに、中期経営計画策定年に、リスクの影響度と発生可能性を考慮した見直しを行います。

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<発現したリスクへの対応>

社内規程に基づき、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある不測の事態の発生に備え、「Bad News First」の考え方の下、社長執行役員に迅速かつ確実に情報を報告し、共有するための危機管理レポートラインを設定しています。加えて、社長執行役員の判断により、直ちにグループ対策本部を設置し、迅速かつ適切な初期対応が取れる体制を整備しています。

(2)事業等のリスク

 当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。ただし、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は本報告書の提出日現在において判断したものです。

<戦略リスク>

①地政学リスク/カントリーリスク

 当社グループでは、日本における事業活動に加え、製品の輸出入及び海外における現地生産等、海外においても事業活動を展開しています。これらグローバルな事業展開に関するリスクとして、事業を展開している国及び地域における政治経済情勢の悪化、輸出入・外資の規制、予期せぬ法令の改変、治安の悪化、国家間の経済制裁、テロ・戦争・感染症の発生その他の要因による社会的混乱等の地政学リスク/カントリーリスクが考えられ、当社グループとしては、当該政治経済情勢や各国・地域の規制の動向等について注視し、状況に応じた対応がとれるよう努めています。

 しかしながら、これらの事象の発生により、海外における当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

②市場環境の変化

 当社グループの製品に対する需要は、建築・建材業界、自動車業界、電子・ディスプレイ業界、化学品及び医薬・農薬業界等の市場動向の影響を受けます。また、当社グループの製品販売地域は、日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、多岐にわたっており、各国・地域の経済状況は当社グループの製品の販売に影響を与えます。当社グループは、生産性の向上を図るとともに、固定費・変動費の削減を推進し、事業環境の変化に影響されにくい収益体質づくりを目指していますが、これらの関連業界の需要減少や販売地域での景気減退が、販売数量の減少や価格の下落を通じて当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

セグメントごとの状況は、以下のとおりです。

(ⅰ)建築ガラス

 建築ガラスセグメントでは、日本・アジア、欧州のそれぞれに開発・生産拠点を構築し、グローバルに製品を提供しています。製品の需要は、地域ごと、国ごとの景気により変動する建設投資に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。

(ⅱ)オートモーティブ

 オートモーティブセグメントでは、日本・アジア、欧州、米州のそれぞれに開発・生産拠点を構築し、グローバルに製品を提供しています。自動車用ガラスの需要は、地域ごと、国ごとの景気変動等に連動する自動車生産台数の影響を受け、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。

(ⅲ)電子

 ディスプレイ事業の製品は液晶TV、スマートフォン、タブレット端末等に使用されています。同ビジネスについては、市場動向の変化、顧客のマーケットシェアの変動等が起きることが想定されます。当社グループは顧客ポートフォリオも考慮し拡販に努めていますが、市場や顧客の動向が同事業の収益に影響を与える可能性があります。電子部材事業については、半導体業界、オプトエレクトロニクス業界等に関連する企業が主な顧客です。これらの顧客の業績は、半導体、スマートフォン、通信インフラ、産業機器等の市場動向に依存するため、同事業の収益もこれらの市場動向の影響を受ける可能性があります。

(ⅳ)化学品

 インテグレイテッドケミカルズ事業においては、輸送用機器業界や半導体業界、建設業界、紙・パルプ業界に関連する企業が主な顧客であり、同事業の収益もこれら業界の市場動向や需要変動の影響を受ける可能性があります。エッセンシャルケミカルズ東南アジア事業については、インフラ整備が進展する東南アジアに生産拠点を構築し、事業を展開しています。製品の需要は、主に地域ごと、国ごとの経済成長率や基幹産業の稼働状況に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。

(ⅴ)ライフサイエンス

 ライフサイエンスセグメントにおいては、医薬・農薬業界の経済状況及び新薬等の開発状況の影響を強く受け、同セグメントの収益もこれらの動向の影響を受ける可能性があります。

③競争優位性に係るリスク

 当社グループが展開する各事業においては、当社グループと同種の製品を供給する競合会社が存在します。当社グループでは、市場や顧客ニーズを把握し、競合会社に対する競争優位性を維持できるよう、品質、価格、デリバリーなど、要求への対応や新技術の開発・知的財産権の取得に努めています。

 しかしながら、それら顧客ニーズの変化に対し適切に対応できなかった場合や、新技術開発の長期化・知的財産上の訴訟が発生した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 なお、現在、当社グループが当事者となっている知的財産権関連の訴訟等もあり、これらの訴訟等において不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

④新事業探索・投資に係るリスク

 当社グループでは、短期~中期での成長性の確保、収益性の向上を目指した新事業の探索に努めており、そのために投資を伴う技術や事業買収を展開しています。新事業探索・投資にあたっては、種々のリスクを考慮した採算性分析やデューデリジェンスにより、リスクの把握に努めています。

 しかしながら、事業化期間中の環境変化や、想定しなかったリスク要因が顕在化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

<オペレーションリスク>

①サプライチェーン

 当社グループでは、外部に製造を委託した場合には、事業継続の観点から複数の委託先の確保に努めています。

 しかしながら、当社グループ又は当社グループの製造委託先において重大な生産トラブル等が発生し、一時的又は長期にわたる生産の中断等があった場合、製品によっては代替生産できないものもあり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの生産活動では、一部調達先が限られる特殊な原料、資材等も使用しており、代替原材料の検討並びに当該原料・資材等の複数購買の推進に努めています。

 しかしながら、これらについての供給の逼迫や遅延、価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

②環境安全品質

 当社グループは、製品の特性に応じて最適な品質を確保できるよう、全力を挙げて取り組んでいます。

 しかしながら、予期せぬ事情により大規模なリコール等に発展する品質問題が発生する可能性が皆無とはいえず、製造物責任を追及された場合は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループでは、環境に関するあらゆる適用法規制を遵守するとともに、法規制値より厳しい自社管理基準を設けて運用するなど、事業活動に伴う環境負荷を抑制し地球環境保全に努めています。

 しかしながら、環境規制リスクとして、当社グループの製造工程で排出、又は製品に含有した化学物質等により非意図的な環境汚染等が発生した場合に、社会的信用の低下、事業活動の制限や費用の発生などにより当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。また、各国又は地域での各種法規制の改正や強化により追加的費用や設備投資が必要になった場合、あるいは製品開発、生産、販売・サービス活動等に支障をきたした場合、当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社グループの化学品セグメントでは、様々なフッ素関連製品を製造・販売しています。炭素とフッ素の原子を持つ化学物質(ペルフルオロアルキル化合物又はポリフルオロアルキル化合物)は、広い括りでPFASと総称されており、PFAS全体で約12,000種類あるとされています。現在、そのうち環境や人体への影響の懸念からごく一部のPFASのみが国際条約により規制の対象とされています。当社グループは、条約で規制対象となっているPFASのうち、PFOSやPFHxSについてはこれまで製造・販売をしておりません。また、PFOAの製造・販売は、条約による規制に先立ち、終了しています。PFASは物質ごとに異なる特性・性質を有するにもかかわらず、昨今、欧州や米国の一部の州で、全てのPFASを一括で規制しようとする動きがあります。当社グループでは、フッ素関連製品が産業上の重要な役割を担っていることを踏まえ、欧州当局へのパブリックコメントの提出などによりPFASに関する規制が十分な科学的知見に基づき個々の物質の性質を踏まえた適切な範囲となるよう努めております。PFASに関する規制の最終的な対象や内容は現時点では見通せませんが、規制の内容次第では、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 さらに、当社グループは、組織的な環境・保安防災・労働安全衛生管理体制の構築と運用及び設備の安全化や点検・保守管理により、労働災害及び生産設備等の事故防止に取り組んでいます。

 しかしながら、重篤な労働災害や重大な火災・爆発・漏洩事故等の不測の事態が発生した場合、当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。

<コンプライアンスリスク>

①公的規制

 当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用を受けています。当社グループでは、関係法令の改変動向を注視し、情報収集に努めていますが、関係法令の改変は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

②訴訟・法的手続

 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟等の対象となるリスクがあり、現在、当事者となっている訴訟等もあります。これらの訴訟等において、当社グループにとって不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 なお、米国において、フッ素系消火剤メーカーや当社グループを含むフッ素化学メーカー等に対し、PFASを使用した消火剤などの製品による環境や健康への影響を請求原因とする複数の訴訟が個人、地方政府等により提起されております。これらの訴訟の結果が当社グループにとって望ましくないものとなった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、弁護士の協力を得ながらこれら訴訟への対応を適切に進めています。

<サステナビリティリスク>

 当社グループでは、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおり、長期的な社会的課題認識(マテリアリティ)において、重要リスクと重要機会を特定し、管理しています。

 しかしながら、以下の5つの重要リスクにおいて顧客等から求められる水準を満たすことができない場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

①気候変動問題への対応について

 2015年のパリ協定合意以降、脱炭素化の流れが加速しており、エネルギー関連政策・法規制の厳格化が想定されるとともに、企業に対する温室効果ガス排出の実質ゼロ実現への社会的要請が強まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、2050年目標として「自社の事業活動に伴う排出量ネットゼロ(Scope1,2)を目指すとともに、製品・技術を活かして世界のカーボン・ネットゼロ実現に貢献」することを定めています。当社グループは、2050年目標の達成に向け、温室効果ガス排出量の少ない製造技術・設備の開発など、温室効果ガスの排出源に応じた削減策の実施に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、製品ライフサイクルにおける省エネ・創エネ効果を有する製品の拡販、再生可能エネルギー普及に寄与する事業モデルの構築などに努めていきます。

 しかしながら、一部地域で導入され始めている炭素税等のカーボンプライシングが本格的に導入された場合、これらの規制等に対応するために必要な費用負担が当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。また、温室効果ガス排出規制等の気候変動対応に係る各国・地域における規制の強化に対応できない場合、パリ協定に整合する温室効果ガス排出削減目標が達成できない場合、ステークホルダーからの脱炭素化への事業による貢献への要請の高まりに対応ができない場合に、レピュテーション及び社会的信用の低下による機会損失が発生する可能性があります。

②資源の有効利用について

 レアアース等の枯渇性資源に関する利用規制の厳格化や都市化の進展に伴う水資源需要の増加による生産活動への影響が想定されるとともに、循環型経済の加速に伴う廃棄物削減・リサイクルの社会的要請が強まっています。当社グループでは、再生原材料や再生資材の活用、埋立て処分の削減に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、水不足地域における地下水・雨水浄化に寄与する製品の拡販、枯渇性資源使用量の少ない製品・生産プロセスの開発、リサイクル・リユース性に優れた製品の拡販などに努めていきます。

 しかしながら、循環経済システムの標準化・法制化の動きが想定以上に進み、廃棄物削減・リサイクルの要請に十分に対応できない場合、市場での機会損失に繋がる可能性があります。

③社会・環境に配慮したサプライチェーンについて

 サプライチェーンのグローバル化・複雑化に伴い、サプライヤーや外部委託先における強制労働・児童労働等の違法雇用問題の発生や、環境規制強化等による操業停止、規制違反等の発生が想定されます。当社グループとしても、当該リスクを見据え、「AGCグループ人権方針」や、環境負荷低減などの取り組みを推進するなどサステナブルな調達等を定めた「AGCグループ購買取引基本方針」の制定に加え、サプライチェーン全体での付加価値向上に取り組み、既存の取引関係や企業規模等を超えた連携により取引先との共存共栄の構築を目指す「パートナーシップ構築宣言」を表明し、人権尊重・環境保護を重視したサプライヤー管理に努めていきます。

④公正・平等な雇用と職場の安全確保について

 雇用におけるコンプライアンスや労働者の人権尊重の動きや、未熟練者や高齢者の増加に伴う製造拠点の安全対策の必要性が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、従業員エンゲージメントの向上、重篤災害・休業災害の発生防止に努めていきます。

⑤地域社会との関係・環境配慮について

 世界各地での都市化進展による生活圏拡大や周辺の生物多様性維持への関心、新興国での生活水準向上に伴うQOL(生活の質)向上への意識が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、水使用量の削減や生物多様性の保全、環境事故の撲滅に努めるとともに、拠点設置地域との良好な関係構築を進めていきます。

<自然災害/感染症リスク>

 当社グループは、自然災害・感染症等が発生した場合に備えて、グループ内の主要拠点においては、地震・津波・風水害・感染症等に関するリスクを評価し、ハザードの高い拠点では事業継続計画を策定しています。

 しかしながら、事業継続計画の想定を超えた大規模な地震・津波・風水害等の自然災害や未知の感染症により、事業活動の中断、生産設備への被害、交通遮断による製品輸送停止など、不測の事態が発生するリスクが考えられ、当社グループ又は当社グループの構築するサプライチェーンにおいてこれらの不測の事態が発生し、一時的又は長期にわたる生産の中断があった場合には、製品によっては代替生産できないものもあり、お客様への供給に支障が生じる可能性や、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

<サイバーセキュリティ/情報セキュリティリスク>

 サイバー攻撃によるオペレーションの一時的な停止や情報資産の流出、災害、不正アクセスその他不測の事態の発生による情報セキュリティ上の脅威はますます高まっており、当社グループでは、ITシステム及び生産システムやデータ等の情報資産の保護に努め、またセキュリティインシデント予防対策及び発生時には影響を最小限に抑える対策を講じています。

 しかしながら、サイバー攻撃、災害、不正アクセスその他不測の事態により、重要な業務の中断や機密データの漏洩等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

<財務リスク>

①原燃材料の価格上昇

 当社グループの生産活動で使用している電力、燃料ガス、重油並びに原材料の価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、一部原燃材料については商品デリバティブ取引等により価格変動リスクをヘッジしていますが、原燃材料価格の上昇による影響を完全に排除できない可能性があります。

②為替レートの変動

 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれています。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。

 また、当社グループは、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品を複数の国に輸出しています。各国における生産及び販売では、外貨建で購入する原材料や販売する製品があります。したがって、為替レートの変動は、購入する原材料の価格や販売価格の設定に影響します。当社グループでは、短期的な為替レートの変動に対応するためヘッジ取引等の対策を講じるとともに、グローバルに生産拠点を配置して生産を行うなどリスクの軽減に努めていますが、大幅な為替レートの変動の結果、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

③退職給付債務

 当社グループの退職給付費用及び債務は、年金資産の運用収益率や割引率等の数理計算上の前提に基づいて計算されています。

 しかしながら、年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合等は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

④非金融資産の減損

 当社グループの連結財政状態計算書に計上されている有形固定資産、のれん及び無形資産等の非金融資産の減損について、今後、収益性の低下及び公正価値の変動等により回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には減損損失が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 特に、ライフサイエンスセグメントに含まれているバイオ医薬品原薬の開発製造の受託を営むAGC Biologics A/S(所在国 デンマーク)については、主にバイオベンチャーへの資金流入減によるバイオ医薬品原薬市場の需要低迷からの回復遅れ及び新規ラインの操業に伴うコスト増加等により営業損益が悪化しており、当該有形固定資産、無形資産及びのれんが属する資金生成単位(関連する負債を含む)に減損の兆候が認められております。減損テストを実施した結果、回収可能価額が資金生成単位(関連する負債を含む)の帳簿価額を上回ったことから、減損損失は認識しておりませんが、今後の市場の経済状況等の影響を受ける可能性があります。

3【事業等のリスク】

(1)リスクマネジメント体制

 当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④内部統制システムの整備の状況(ⅲ)当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制(リスク管理体制)」に記載する「統合リスクマネジメント」の取り組みを通じて、当社グループのリスク管理を行うとともに、危機対応の体制を整備しています。

 当社グループでは、リスクの性質に応じた管理をする目的で、重要リスクを以下の7つに分類しています。

分類

リスク事例

戦略

地政学・カントリーリスク、市場環境の変化、競争優位性、新事業探索・投資など、各事業運営上の個別のリスク

オペレーション

サプライチェーン上の問題による調達リスク

環境安全関連法違反・労働災害による業務停止・賠償リスク

製品の品質に関する法令・規制・お客様要求事項違反により生じるリスク

コンプライアンス

競争法・贈賄・安全保障貿易管理による行政罰・業務停止リスク

品質・環境データの意図的な改ざんによる信頼失墜リスク

不正経理・粉飾決算による信頼失墜リスク

サステナビリティ

気候変動や人権尊重等に関する要請に対応できないことによる信用低下・取引停止のリスク

自然災害/感染症

大規模地震・風水害などの自然災害、未知のウィルスの発生、パンデミックによる事業中断リスク

サイバーセキュリティ/情報セキュリティ

サイバー攻撃による情報漏洩及び事業中断リスク

サイバー攻撃以外による情報漏洩リスク

財務

財務報告の信頼性、財務・資金調達に関するリスク

 リスク管理にあたっては、影響度と発生可能性を考慮し、リスク発現時に当社グループ経営に大きな影響を与えることが想定されるものを「重要リスク」に選定し、重点的にモニタリングを行っています。

 「戦略」については、社内カンパニー、SBU(戦略事業単位)、コーポレート部門が、事業・案件ごとにリスクの分析や対策を検討し、必要に応じ経営会議、取締役会で審議します。市場環境やリスクに影響を与える要因の変化に迅速に対応するため、重要リスクは毎年見直しを行います。

 「戦略」以外のリスクについては、各リスクを所管するコーポレート部門が、ガイドライン等の制定・周知、研修、監査等を実施します。また、毎年当社グループ全体で自己点検を実施し、その結果を経営会議、取締役会で監視しています。重要リスクは、必要があれば都度追加をするとともに、中期経営計画策定年に、リスクの影響度と発生可能性を考慮した見直しを行います。

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<発現したリスクへの対応>

社内規程に基づき、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある不測の事態の発生に備え、「Bad News First」の考え方の下、社長執行役員に迅速かつ確実に情報を報告し、共有するための危機管理レポートラインを設定しています。加えて、社長執行役員の判断により、直ちにグループ対策本部を設置し、迅速かつ適切な初期対応が取れる体制を整備しています。

(2)事業等のリスク

 当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。但し、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は本報告書の提出日現在において判断したものです。

<戦略リスク>

①地政学リスク/カントリーリスク

 当社グループでは、日本における事業活動に加え、製品の輸出入及び海外における現地生産等、海外においても事業活動を展開しています。これらグローバルな事業展開に関するリスクとして、事業を展開している国及び地域における政治経済情勢の悪化、輸出入・外資の規制、予期せぬ法令の改変、治安の悪化、国家間の経済制裁、テロ・戦争・感染症の発生その他の要因による社会的混乱等の地政学リスク/カントリーリスクが考えられ、当社グループとしては、当該政治経済情勢や各国・地域の規制の動向等について注視し、状況に応じた対応がとれるよう努めています。

 しかしながら、これらの事象の発生により、海外における当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

②市場環境の変化

 当社グループの製品に対する需要は、建築・建材業界、自動車業界、電子・ディスプレイ業界、化学品及び医薬・農薬業界等の市場動向の影響を受けます。また、当社グループの製品販売地域は、日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、多岐にわたっており、各国・地域の経済状況は当社グループの製品の販売に影響を与えます。当社グループは、生産性の向上を図るとともに、固定費・変動費の削減を推進し、事業環境の変化に影響されにくい収益体質づくりを目指していますが、これらの関連業界の需要減少や販売地域での景気減退が、販売数量の減少や価格の下落を通じて当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

セグメントごとの状況は、以下のとおりです。

(ⅰ)建築ガラス

 建築ガラスセグメントでは、日本・アジア、欧州のそれぞれに開発・生産拠点を構築し、グローバルに製品を提供しています。製品の需要は、地域ごと、国ごとの景気により変動する建設投資に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。

(ⅱ)オートモーティブ

 オートモーティブセグメントでは、日本・アジア、欧州、米州のそれぞれに開発・生産拠点を構築し、グローバルに製品を提供しています。自動車用ガラスの需要は、地域ごと、国ごとの景気変動等に連動する自動車生産台数の影響を受け、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。

(ⅲ)電子

 ディスプレイ事業の製品は液晶TV、スマートフォン、タブレット端末等に使用されています。同ビジネスについては、市場動向の変化、顧客のマーケットシェアの変動等が起きることが想定されます。当社グループは顧客ポートフォリオも考慮し拡販に努めていますが、市場や顧客の動向が同事業の収益に影響を与える可能性があります。電子部材事業については、半導体業界、オプトエレクトロニクス業界等に関連する企業が主な顧客です。これらの顧客の業績は、半導体、スマートフォン、通信インフラ、産業機器等の市場動向に依存するため、同事業の収益もこれらの市場動向の影響を受ける可能性があります。

(ⅳ)化学品

 エッセンシャルケミカルズ事業については、日本及びインフラ整備が進展する東南アジアを中心に生産拠点を構築し、事業を展開しています。製品の需要は、主に地域ごと、国ごとの経済成長率や基幹産業の稼働状況に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。パフォーマンスケミカルズ事業においては、輸送用機器業界や半導体業界、建設業界に関連する企業が主な顧客であり、同事業の収益もこれら業界の市場動向の影響を受ける可能性があります。

(ⅴ)ライフサイエンス

 ライフサイエンスセグメントにおいては、医薬・農薬業界の経済状況及び新薬等の開発状況の影響を強く受け、同セグメントの収益もこれらの動向の影響を受ける可能性があります。

③競争優位性に係るリスク

 当社グループが展開する各事業においては、当社グループと同種の製品を供給する競合会社が存在します。当社グループでは、市場や顧客ニーズを把握し、競合会社に対する競争優位性を維持できるよう、品質、価格、デリバリーなど、要求への対応や新技術の開発・知的財産権の取得に努めています。

 しかしながら、それら顧客ニーズの変化に対し適切に対応できなかった場合や、新技術開発の長期化・知的財産上の訴訟が発生した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 なお、現在、当社グループが当事者となっている知的財産権関連の訴訟等もあり、これらの訴訟等において不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

④新事業探索・投資に係るリスク

 当社グループでは、短期~中期での成長性の確保、収益性の向上を目指した新事業の探索に努めており、そのために投資を伴う技術や事業買収を展開しています。新事業探索・投資にあたっては、種々のリスクを考慮した採算性分析やデューデリジェンスにより、リスクの把握に努めています。

 しかしながら、事業化期間中の環境変化や、想定しなかったリスク要因が顕在化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

<オペレーションリスク>

①サプライチェーン

 当社グループでは、外部に製造を委託した場合には、事業継続の観点から複数の委託先の確保に努めています。

 しかしながら、当社グループ又は当社グループの製造委託先において重大な生産トラブル等が発生し、一時的又は長期にわたる生産の中断等があった場合、製品によっては代替生産できないものもあり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの生産活動では、一部調達先が限られる特殊な原料、資材等も使用しており、代替原材料の検討並びに当該原料・資材等の複数購買の推進に努めています。

 しかしながら、これらについての供給の逼迫や遅延、価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

②環境安全品質

 当社グループは、製品の特性に応じて最適な品質を確保できるよう、全力を挙げて取り組んでいます。

 しかしながら、予期せぬ事情により大規模なリコール等に発展する品質問題が発生する可能性が皆無とはいえず、製造物責任を追及された場合は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループでは、環境に関するあらゆる適用法規制を遵守するとともに、法規制値より厳しい自社管理基準を設けて運用するなど、事業活動に伴う環境負荷を抑制し地球環境保全に努めています。

 しかしながら、環境規制リスクとして、当社グループの製造工程で排出、又は製品に含有した化学物質等により非意図的な環境汚染等が発生した場合に、社会的信用の低下、事業活動の制限や費用の発生などにより当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。また、各国又は地域での各種法規制の改正や強化により追加的費用や設備投資が必要になった場合、あるいは製品開発、生産、販売・サービス活動等に支障をきたした場合、当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社グループの化学品セグメントでは、様々なフッ素関連製品を製造・販売しています。炭素とフッ素の原子を持つ化学物質(ペルフルオロアルキル化合物又はポリフルオロアルキル化合物)は、広い括りでPFASと総称されており、PFAS全体で約12,000種類あるとされています。現在、そのうち環境や人体への影響の懸念からごく一部のPFASのみが国際条約により規制の対象とされています。当社グループは、条約で規制対象となっているPFASのうち、PFOSやPFHxSについてはこれまで製造・販売をしておりません。また、PFOAの製造・販売は、条約による規制に先立ち、終了しています。PFASは物質ごとに異なる特性・性質を有するにもかかわらず、昨今、欧州や米国の一部の州で、全てのPFASを一括で規制しようとする動きがあります。当社グループでは、フッ素関連製品が産業上の重要な役割を担っていることを踏まえ、欧州当局へのパブリックコメントの提出などによりPFASに関する規制が十分な科学的知見に基づき個々の物質の性質を踏まえた適切な範囲となるよう努めております。PFASに関する規制の最終的な対象や内容は現時点では見通せませんが、規制の内容次第では、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 さらに、当社グループは、組織的な環境・保安防災・労働安全衛生管理体制の構築と運用及び設備の安全化や点検・保守管理により、労働災害及び生産設備等の事故防止に取り組んでいます。

 しかしながら、重篤な労働災害や重大な火災・爆発・漏洩事故等の不測の事態が発生した場合、当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。

<コンプライアンスリスク>

①公的規制

 当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用を受けています。当社グループでは、関係法令の改変動向を注視し、情報収集に努めていますが、関係法令の改変は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

②訴訟・法的手続

 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟等の対象となるリスクがあり、現在、当事者となっている訴訟等もあります。これらの訴訟等において、当社グループにとって不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 なお、米国において、フッ素系消火剤メーカーや当社グループを含むフッ素化学メーカー等に対し、PFASを使用した消火剤などの製品による環境や健康への影響を請求原因とする複数の訴訟が個人、地方政府等により提起されております。これらの訴訟の結果が当社グループにとって望ましくないものとなった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、弁護士の協力を得ながらこれら訴訟への対応を適切に進めています。

<サステナビリティリスク>

 当社グループでは、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおり、長期的な社会的課題認識(マテリアリティ)において、重要リスクと重要機会を特定し、管理しています。

 しかしながら、以下の5つの重要リスクにおいて顧客等から求められる水準を満たすことができない場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

①気候変動問題への対応について

 2015年のパリ協定合意以降、脱炭素化の流れが加速しており、エネルギー関連政策・法規制の厳格化が想定されるとともに、企業に対する温室効果ガス排出の実質ゼロ実現への社会的要請が強まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、2050年目標として「自社の事業活動に伴う排出量ネットゼロ(Scope1,2)を目指すとともに、製品・技術を活かして世界のカーボン・ネットゼロ実現に貢献」することを定めています。当社グループは、2050年目標の達成に向け、温室効果ガス排出量の少ない製造技術・設備の開発など、温室効果ガスの排出源に応じた削減策の実施に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、製品ライフサイクルにおける省エネ・創エネ効果を有する製品の拡販、再生可能エネルギー普及に寄与する事業モデルの構築などに努めていきます。

 しかしながら、一部地域で導入され始めている炭素税等のカーボンプライシングが本格的に導入された場合、これらの規制等に対応するために必要な費用負担が当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。また、温室効果ガス排出規制等の気候変動対応に係る各国・地域における規制の強化に対応できない場合、パリ協定に整合する温室効果ガス排出削減目標が達成できない場合、ステークホルダーからの脱炭素化への事業による貢献への要請の高まりに対応ができない場合に、レピュテーション及び社会的信用の低下による機会損失が発生する可能性があります。

②資源の有効利用について

 レアアース等の枯渇性資源に関する利用規制の厳格化や都市化の進展に伴う水資源需要の増加による生産活動への影響が想定されるとともに、循環型経済の加速に伴う廃棄物削減・リサイクルの社会的要請が強まっています。当社グループでは、再生原材料や再生資材の活用、埋立て処分の削減に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、水不足地域における地下水・雨水浄化に寄与する製品の拡販、枯渇性資源使用量の少ない製品・生産プロセスの開発、リサイクル・リユース性に優れた製品の拡販などに努めていきます。

 しかしながら、循環経済システムの標準化・法制化の動きが想定以上に進み、廃棄物削減・リサイクルの要請に十分に対応できない場合、市場での機会損失に繋がる可能性があります。

③社会・環境に配慮したサプライチェーンについて

 サプライチェーンのグローバル化・複雑化に伴い、サプライヤーや外部委託先における強制労働・児童労働等の違法雇用問題の発生や、環境規制強化等による操業停止、規制違反等の発生が想定されます。当社グループとしても、当該リスクを見据え、「AGCグループ人権方針」や、環境負荷低減などの取り組みを推進するなどサステナブルな調達等を定めた「AGCグループ購買取引基本方針」の制定に加え、サプライチェーン全体での付加価値向上に取り組み、既存の取引関係や企業規模等を超えた連携により取引先との共存共栄の構築を目指す「パートナーシップ構築宣言」を表明し、人権尊重・環境保護を重視したサプライヤー管理に努めていきます。

④公正・平等な雇用と職場の安全確保について

 雇用におけるコンプライアンスや労働者の人権尊重の動きや、未熟練者や高齢者の増加に伴う製造拠点の安全対策の必要性が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、従業員エンゲージメントの向上、重篤災害・休業災害の発生防止に努めていきます。

⑤地域社会との関係・環境配慮について

 世界各地での都市化進展による生活圏拡大や周辺の生物多様性維持への関心、新興国での生活水準向上に伴うQOL(生活の質)向上への意識が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、水使用量の削減や生物多様性の保全、環境事故の撲滅に努めるとともに、拠点設置地域との良好な関係構築を進めていきます。

<自然災害/感染症リスク>

 当社グループは、自然災害・感染症等が発生した場合に備えて、グループ内の主要拠点においては、地震・強風・洪水・感染症等に関するリスクを評価し、ハザードの高い拠点では事業継続計画を策定しています。

 しかしながら、事業継続計画の想定を超えた大規模な地震・台風・洪水等の自然災害や未知の感染症により、事業活動の中断、生産設備への被害、交通遮断による製品輸送停止など、不測の事態が発生するリスクが考えられ、当社グループ又は当社グループの構築するサプライチェーンにおいてこれらの不測の事態が発生し、一時的又は長期にわたる生産の中断があった場合には、製品によっては代替生産できないものもあり、お客様への供給に支障が生じる可能性や、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

<サイバーセキュリティ/情報セキュリティリスク>

 サイバー攻撃によるオペレーションの一時的な停止や情報資産の流出、災害、不正アクセスその他不測の事態の発生による情報セキュリティ上の脅威はますます高まっており、当社グループでは、ITシステム及び生産システムやデータ等の情報資産の保護に努め、またセキュリティインシデント予防対策及び発生時には影響を最小限に抑える対策を講じています。

 しかしながら、サイバー攻撃、災害、不正アクセスその他不測の事態により、重要な業務の中断や機密データの漏洩等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

<財務リスク>

①原燃材料の価格上昇

 当社グループの生産活動で使用している電力、燃料ガス、重油並びに原材料の価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、一部原燃材料については商品デリバティブ取引等により価格変動リスクをヘッジしていますが、原燃材料価格の上昇による影響を完全に排除できない可能性があります。

②為替レートの変動

 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれています。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。

 また、当社グループは、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品を複数の国に輸出しています。各国における生産及び販売では、外貨建で購入する原材料や販売する製品があります。したがって、為替レートの変動は、購入する原材料の価格や販売価格の設定に影響します。当社グループでは、短期的な為替レートの変動に対応するためヘッジ取引等の対策を講じるとともに、グローバルに生産拠点を配置して生産を行うなどリスクの軽減に努めていますが、大幅な為替レートの変動の結果、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

③退職給付債務

 当社グループの退職給付費用及び債務は、年金資産の運用収益率や割引率等の数理計算上の前提に基づいて計算されています。

 しかしながら、年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合等は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

④非金融資産の減損

 当社グループの連結財政状態計算書に計上されている有形固定資産、のれん及び無形資産等の非金融資産の減損について、今後、収益性の低下及び公正価値の変動等により回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には減損損失が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 特に、ライフサイエンスセグメントに含まれているバイオ医薬品原薬及び遺伝子・細胞治療医薬品の開発製造の受託を営むAGC Biologics, Inc.(所在国 米国)については、主にバイオベンチャーへの資金流入減によるバイオ医薬品原薬及び遺伝子・細胞治療医薬品市場の需要低迷からの回復遅れ等により営業損益が悪化しており、また将来の受注見通し及び稼働見込みの大幅な減少など、非金融資産が属する資金生成単位に減損の兆候が認められました。当第2四半期末において減損テストを実施した結果、使用価値を基礎とした回収可能価額が資金生成単位の帳簿価額を下回ったことから、70,410百万円の減損損失を認識しました。また、ライフサイエンスセグメントに含まれているバイオ医薬品原薬の開発製造の受託を営むAGC Biologics, A/S(所在国 デンマーク)については、主にバイオベンチャーへの資金流入減によるバイオ医薬品原薬市場の需要低迷からの回復遅れ並びに新規ラインの立ち上げ遅延及び操業コスト増加等により営業損益が悪化しており、今後も操業コスト増加等が見込まれるため、非金融資産が属する資金生成単位に減損の兆候が認められました。当第2四半期末において減損テストを実施した結果、使用価値を基礎とした回収可能価額が資金生成単位の帳簿価額を下回ったことから、28,904百万円の減損損失を認識しました。さらに、ライフサイエンスセグメントに含まれている遺伝子・細胞治療医薬品の開発製造を営むAGC Biologics, S.p.A.(所在国 イタリア)については、主に遺伝子・細胞治療医薬品市場の需要低迷からの回復遅れ等により営業損益が悪化しており、また将来の受注見通しの減少など、非金融資産が属する資金生成単位に減損の兆候が認められました。当第2四半期末において減損テストを実施した結果、使用価値を基礎とした回収可能価額が資金生成単位の帳簿価額を下回ったことから、18,980百万円の減損損失を認識しました。当連結会計年度末においては、減損テストを実施した結果、いずれの資金生成単位についても使用価値を基礎とした回収可能価額が資金生成単位の帳簿価額を上回ったことから、追加の減損損失を認識しておりませんが、今後の市場の経済状況等の影響を受ける可能性があります。

3【事業等のリスク】

(1)リスクマネジメント体制

 当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④内部統制システムの整備の状況(ⅲ)当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制(リスク管理体制)」に記載する「統合リスクマネジメント」の取組みを通じて、当社グループのリスク管理を行うとともに、危機対応の体制を整備しています。

 当社グループでは、リスクの性質に応じた管理をする目的で、重要リスクの分類の全面的な見直しを2023年に実施し、以下の7つに分類しました。

分類

リスク事例

戦略

地政学・カントリーリスク、市場環境の変化、競争優位性、新事業探索・投資など、各事業運営上の個別のリスク

オペレーション

サプライチェーン上の問題による調達リスク

環境安全関連法違反・労働災害による業務停止・賠償リスク

製品の品質に関する法令・規制・お客様要求事項違反により生じるリスク

コンプライアンス

競争法・贈賄・安全保障貿易管理による行政罰・業務停止リスク

品質・環境データの意図的な改ざんによる信頼失墜リスク

不正経理・粉飾決算による信頼失墜リスク

サステナビリティ

気候変動や人権尊重等に関する要請に対応できないことによる信用低下・取引停止のリスク

自然災害/感染症

大規模地震・風水害などの自然災害、未知のウィルスの発生、パンデミックによる事業中断リスク

サイバーセキュリティ/情報セキュリティ

サイバー攻撃による情報漏洩及び事業中断リスク

サイバー攻撃以外による情報漏洩リスク

財務

財務報告の信頼性、財務・資金調達に関するリスク

 リスク管理にあたっては、影響度と発生可能性を考慮し、リスク発現時に当社グループ経営に大きな影響を与えることが想定されるものを「重要リスク」に選定し、重点的にモニタリングを行っています。

 「戦略」については、社内カンパニー、SBU(戦略事業単位)、コーポレート部門が、事業・案件ごとにリスクの分析や対策を検討し、必要に応じ経営会議、取締役会で審議します。市場環境やリスクに影響を与える要因の変化に迅速に対応するため、重要リスクは毎年見直しを行います。

 「戦略」以外のリスクについては、各リスクを所管するコーポレート部門が、ガイドライン等の制定・周知、研修、監査等を実施します。また、毎年当社グループ全体で自己点検を実施し、その結果を経営会議、取締役会で監視しています。重要リスクは、必要があれば都度追加をするとともに、中期経営計画策定年に、リスクの影響度と発生可能性を考慮した見直しを行います。

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<発現したリスクへの対応>

社内規程に基づき、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある不測の事態の発生に備え、「Bad News First」の考え方の下、社長執行役員に迅速かつ確実に情報を報告し、共有するための危機管理レポートラインを設定しています。加えて、社長執行役員の判断により、直ちにグループ対策本部を設置し、迅速かつ適切な初期対応が取れる体制を整備しています。

(2)事業等のリスク

 当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。但し、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は2024年3月28日現在において判断したものです。

<戦略リスク>

①地政学リスク/カントリーリスク

 当社グループでは、日本における事業活動に加え、製品の輸出入及び海外における現地生産等、海外においても事業活動を展開しています。これらグローバルな事業展開に関するリスクとして、事業を展開している国及び地域における政治経済情勢の悪化、輸出入・外資の規制、予期せぬ法令の改変、治安の悪化、国家間の経済制裁、テロ・戦争・感染症の発生その他の要因による社会的混乱等の地政学リスク/カントリーリスクが考えられ、当社グループとしては、当該政治経済情勢や各国・地域の規制の動向等について注視し、状況に応じた対応がとれるよう努めています。

 しかしながら、これらの事象の発生により、海外における当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

②市場環境の変化

 当社グループの製品に対する需要は、建築・建材業界、自動車業界、電子・ディスプレイ業界、化学品及び医薬・農薬業界等の市場動向の影響を受けます。また、当社グループの製品販売地域は、日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、多岐にわたっており、各国・地域の経済状況は当社グループの製品の販売に影響を与えます。当社グループは、生産性の向上を図るとともに、固定費・変動費の削減を推進し、事業環境の変化に影響されにくい収益体質づくりを目指していますが、これらの関連業界の需要減少や販売地域での景気減退が、販売数量の減少や価格の下落を通じて当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

セグメントごとの状況は、以下のとおりです。

(ⅰ)建築ガラス

 建築ガラスセグメントでは、日本・アジア、欧州のそれぞれに開発・生産拠点を構築し、グローバルに製品を提供しています。製品の需要は、地域ごと、国ごとの景気により変動する建設投資に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。

(ⅱ)オートモーティブ

 オートモーティブセグメントでは、日本・アジア、欧州、米州のそれぞれに開発・生産拠点を構築し、グローバルに製品を提供しています。自動車用ガラスの需要は、地域ごと、国ごとの景気変動等に連動する自動車生産台数の影響を受け、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。

(ⅲ)電子

 ディスプレイ事業の製品は液晶TV、スマートフォン、タブレット端末等に使用されています。同ビジネスについては、市場動向の変化、顧客のマーケットシェアの変動等が起きることが想定されます。当社グループは顧客ポートフォリオも考慮し拡販に努めていますが、市場や顧客の動向が同事業の収益に影響を与える可能性があります。電子部材事業については、半導体業界、オプトエレクトロニクス業界等に関連する企業が主な顧客です。これらの顧客の業績は、半導体、スマートフォン、通信インフラ、産業機器等の市場動向に依存するため、同事業の収益もこれらの市場動向の影響を受ける可能性があります。

(ⅳ)化学品

 エッセンシャルケミカルズ事業については、日本及びインフラ整備が進展する東南アジアを中心に生産拠点を構築し、事業を展開しています。製品の需要は、主に地域ごと、国ごとの経済成長率や基幹産業の稼働状況に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。パフォーマンスケミカルズ事業においては、輸送用機器業界や半導体業界、建設業界に関連する企業が主な顧客であり、同事業の収益もこれら業界の市場動向の影響を受ける可能性があります。

(ⅴ)ライフサイエンス

 ライフサイエンスセグメントにおいては、医薬・農薬業界の経済状況及び新薬等の開発状況の影響を強く受け、同セグメントの収益もこれらの動向の影響を受ける可能性があります。

③競争優位性に係るリスク

 当社グループが展開する各事業においては、当社グループと同種の製品を供給する競合会社が存在します。当社グループでは、市場や顧客ニーズを把握し、競合会社に対する競争優位性を維持できるよう、品質、価格、デリバリーなど、要求への対応や新技術の開発・知的財産権の取得に努めています。

 しかしながら、それら顧客ニーズの変化に対し適切に対応できなかった場合や、新技術開発の長期化・知的財産上の訴訟が発生した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 なお、現在、当社グループが当事者となっている知的財産権関連の訴訟等もあり、これらの訴訟等において不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

④新事業探索・投資に係るリスク

 当社グループでは、短期~中期での成長性の確保、収益性の向上を目指した新事業の探索に努めており、そのために投資を伴う技術や事業買収を展開しています。新事業探索・投資にあたっては、種々のリスクを考慮した採算性分析やデューデリジェンスにより、リスクの把握に努めています。

 しかしながら、事業化期間中の環境変化や、想定しなかったリスク要因が顕在化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

<オペレーションリスク>

①サプライチェーン

 当社グループでは、外部に製造を委託した場合には、事業継続の観点から複数の委託先の確保に努めています。

 しかしながら、当社グループ又は当社グループの製造委託先において重大な生産トラブル等が発生し、一時的又は長期にわたる生産の中断等があった場合、製品によっては代替生産できないものもあり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの生産活動では、一部調達先が限られる特殊な原料、資材等も使用しており、代替原材料の検討並びに当該原料・資材等の複数購買の推進に努めています。

 しかしながら、これらについての供給の逼迫や遅延、価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

②環境安全品質

 当社グループは、製品の特性に応じて最適な品質を確保できるよう、全力を挙げて取り組んでいます。

 しかしながら、予期せぬ事情により大規模なリコール等に発展する品質問題が発生する可能性が皆無とはいえず、製造物責任を追及された場合は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループでは、環境に関するあらゆる適用法規制を遵守するとともに、法規制値より厳しい自社管理基準を設けて運用するなど、事業活動に伴う環境負荷を抑制し地球環境保全に努めています。

 しかしながら、環境規制リスクとして、当社グループの製造工程で排出、又は製品に含有した化学物質等により非意図的な環境汚染等が発生した場合に、社会的信用の低下、事業活動の制限や費用の発生などにより当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。また、各国又は地域での各種法規制の改正や強化により追加的費用や設備投資が必要になった場合、あるいは製品開発、生産、販売・サービス活動等に支障をきたした場合、当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社グループの化学品セグメントでは、様々なフッ素関連製品を製造・販売しています。炭素とフッ素の原子を持つ化学物質(ペルフルオロアルキル化合物又はポリフルオロアルキル化合物)は、広い括りでPFASと総称されており、PFAS全体で約12,000種類あるとされています。現在、そのうち環境や人体への影響の懸念からごく一部のPFASのみが国際条約により規制の対象とされています。当社グループは、条約で規制対象となっているPFASのうち、PFOSやPFHxSについては製造を行っておらず、PFOAの製造・販売は、条約による規制に先立ち、2015年に終了しています。PFASは物質ごとに異なる特性・性質を有するにもかかわらず、昨今、欧州や米国の一部の州で、全てのPFASを一括で規制しようとする動きがあります。当社グループでは、フッ素関連製品が産業上の重要な役割を担っていることを踏まえ、欧州当局へのパブリックコメントの提出などによりPFASに関する規制が十分な科学的知見に基づき個々の物質の性質を踏まえた適切な範囲となるよう努めております。PFASに関する規制の最終的な対象や内容は現時点では見通せませんが、規制の内容次第では、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 さらに、当社グループは、組織的な環境・保安防災・労働安全衛生管理体制の構築と運用及び設備の安全化や点検・保守管理により、労働災害及び生産設備等の事故防止に取り組んでいます。

 しかしながら、重篤な労働災害や重大な火災・爆発・漏洩事故等の不測の事態が発生した場合、当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。

<コンプライアンスリスク>

①公的規制

 当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用を受けています。当社グループでは、関係法令の改変動向を注視し、情報収集に努めていますが、関係法令の改変は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

②訴訟・法的手続

 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟等の対象となるリスクがあり、現在、当事者となっている訴訟等もあります。これらの訴訟等において、当社グループにとって不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 なお、米国において、フッ素系消火剤メーカーや当社グループを含むフッ素化学メーカー等に対し、PFASを使用した消火剤などの製品による環境や健康への影響を請求原因とする複数の訴訟が個人、地方政府等により提起されております。これらの訴訟の結果が当社グループにとって望ましくないものとなった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点でこれら訴訟の結果を予測することはできません。当社グループでは、弁護士の協力を得ながらこれら訴訟への対応を適切に進めています。

<サステナビリティリスク>

 当社グループでは、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおり、長期的社会的課題認識(マテリアリティ)において、重要機会と重要リスクを特定し、管理しています。

 しかしながら、以下の5つの重要リスクにおいて顧客等から求められる水準を満たすことができない場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

①気候変動問題への対応について

 2015年のパリ協定合意以降、脱炭素化の流れが加速しており、エネルギー関連政策・法規制の厳格化が想定されるとともに、企業に対する温室効果ガス排出の実質ゼロ実現への社会的要請が強まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、2050年目標として「自社の事業活動に伴う排出量ネットゼロ(Scope1,2)を目指すとともに、製品・技術を活かして世界のカーボンネットゼロ実現に貢献」することを定めています。当社グループは、2050年目標の達成に向け、温室効果ガス排出量の少ない製造技術・設備の開発など、温室効果ガスの排出源に応じた削減策の実施に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、製品ライフサイクルにおける省エネ・創エネ効果を有する製品の拡販、再生可能エネルギー普及に寄与する事業モデルの構築などに努めていきます。

 しかしながら、一部地域で導入され始めている炭素税等のカーボンプライシングが本格的に導入された場合、これらの規制等に対応するために必要な費用負担が当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。また、温室効果ガス排出規制等の気候変動対応に係る各国・地域における規制の強化に対応できない場合、パリ協定に整合する温室効果ガス排出削減目標が達成できない場合、ステークホルダーからの脱炭素化への事業による貢献への要請の高まりに対応ができない場合に、レピュテーション及び社会的信用の低下による機会損失が発生する可能性があります。

②資源の有効利用について

 レアアース等の枯渇性資源に関する利用規制の厳格化や都市化の進展に伴う水資源需要の増加による生産活動への影響が想定されるとともに、循環型経済の加速に伴う廃棄物削減・リサイクルの社会的要請が強まっています。当社グループでは、再生原材料や再生資材の活用、埋立て処分の削減に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、水不足地域における地下水・雨水浄化に寄与する製品の拡販、枯渇性資源使用量の少ない製品・生産プロセスの開発、リサイクル・リユース性に優れた製品の拡販などに努めていきます。

 しかしながら、循環経済システムの標準化・法制化の動きが想定以上に進み、廃棄物削減・リサイクルの要請に十分に対応できない場合、市場での機会損失に繋がる可能性があります。

③社会・環境に配慮したサプライチェーンについて

 サプライチェーンのグローバル化・複雑化に伴い、サプライヤーや外部委託先における強制労働・児童労働等の違法雇用問題の発生や、環境規制強化等による操業停止、規制違反等の発生が想定されます。当社グループとしても、当該リスクを見据え、AGCグループ人権方針や、環境負荷低減などの取組みを推進するなどサステナブルな調達等を定めた「AGCグループ購買取引基本方針」の制定に加え、サプライチェーン全体での付加価値向上に取り組み、既存の取引関係や企業規模等を超えた連携により取引先との共存共栄の構築を目指す「パートナーシップ宣言」を表明し、人権尊重・環境保護を重視したサプライヤー管理に努めていきます。

④公正・平等な雇用と職場の安全確保について

 雇用におけるコンプライアンスや労働者の人権尊重の動きや、未熟練者や高齢者の増加に伴う製造拠点の安全対策の必要性が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、従業員エンゲージメントの向上、重篤災害・休業災害の発生防止に努めていきます。

⑤地域社会との関係・環境配慮について

 世界各地での都市化進展による生活圏拡大や周辺の生物多様性維持への関心、新興国での生活水準向上に伴うQOL(生活の質)向上への意識が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、水使用量の削減や生物多様性の保全、環境事故の撲滅に努めるとともに、拠点設置地域との良好な関係構築を進めていきます。

<自然災害/感染症リスク>

 当社グループは、自然災害・感染症等が発生した場合に備えて、グループ内の主要拠点においては、地震・強風・洪水・感染症等に関するリスクを評価し、ハザードの高い拠点では事業継続計画を策定しています。

 しかしながら、事業継続計画の想定を超えた大規模な地震・台風・洪水等の自然災害や未知の感染症により、事業活動の中断、生産設備への被害、交通遮断による製品輸送停止など、不測の事態が発生するリスクが考えられ、当社グループ又は当社グループの構築するサプライチェーンにおいてこれらの不測の事態が発生し、一時的又は長期にわたる生産の中断があった場合には、製品によっては代替生産できないものもあり、お客様への供給に支障が生じる可能性や、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

<サイバーセキュリティ/情報セキュリティリスク>

 サイバー攻撃によるオペレーションの一時的な停止や情報資産の流出、災害、不正アクセスその他不測の事態の発生による情報セキュリティ上の脅威はますます高まっており、当社グループでは、ITシステム及び生産システムやデータ等の情報資産の保護に努め、またセキュリティインシデント予防対策及び発生時には影響を最小限に抑える対策を講じています。

 しかしながら、サイバー攻撃、災害、不正アクセスその他不測の事態により、重要な業務の中断や機密データの漏洩等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

<財務リスク>

①原燃材料の価格上昇

 当社グループの生産活動で使用している電力、燃料ガス、重油並びに原材料の価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、一部原燃材料については商品デリバティブ取引等により価格変動リスクをヘッジしていますが、原燃材料価格の上昇による影響を完全に排除できない可能性があります。

②為替レートの変動

 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれています。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。

 また、当社グループは、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品を複数の国に輸出しています。各国における生産及び販売では、外貨建で購入する原材料や販売する製品があります。したがって、為替レートの変動は、購入する原材料の価格や販売価格の設定に影響します。当社グループでは、短期的な為替レートの変動に対応するためヘッジ取引等の対策を講じるとともに、グローバルに生産拠点を配置して生産を行うなどリスクの軽減に努めていますが、大幅な為替レートの変動の結果、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

③退職給付債務

 当社グループの退職給付費用及び債務は、年金資産の運用収益率や割引率等の数理計算上の前提に基づいて計算されています。

 しかしながら、年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合等は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

④非金融資産の減損

 当社グループの連結財政状態計算書に計上されている有形固定資産、のれん及び無形資産等の非金融資産の減損について、今後、収益性の低下及び公正価値の変動等により回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には減損損失が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 特に、電子セグメントに含まれているディスプレイ事業においては、主に液晶ガラス基板の需要の回復遅れや、円安・原燃材料高騰によるコスト増の影響により営業損益が悪化しており、非金融資産が属する資金生成単位に減損の兆候が認められています。また、ライフサイエンスセグメントに含まれているバイオ医薬品原薬及び遺伝子・細胞治療医薬品の開発製造の受託を営むAGC Biologics, Inc.については、主にバイオベンチャーへの資金流入減による市場全体の一時的な需要の低迷及び新規ラインの立ち上げ遅延等により営業損益が悪化しており、非金融資産が属する資金生成単位に減損の兆候が認められています。いずれの資金生成単位についても、減損テストを実施した結果、使用価値を基礎とした回収可能価額が、資金生成単位の帳簿価額を上回ったことから、減損損失は認識していませんが、今後の市場の経済状況等の影響を受ける可能性があります。

2【事業等のリスク】

(1)リスクマネジメント体制

①短期~中期のリスク

短期~中期のリスクに関しては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④内部統制システムの整備の状況」に記載の「リスク管理体制」に基づき、当社グループのリスク管理体制に関する基本方針である「AGCグループ統合リスクマネジメント基本方針」を定め、リスク管理及び危機対応の体制を整備しています。

<リスク管理>

社内規程に基づき、当社グループにおける重要なリスク要因を定め、リスク管理状況を定期的に当社経営会議、取締役会で審議し、監視することとしています。また、当社グループの事業運営上の個別のリスクについては、コーポレート職能部門、社内カンパニー、SBU(戦略事業単位)が、事業・案件ごとにリスクの分析や対策を検討し、必要に応じ経営会議、取締役会で審議しています。当社グループのコンプライアンス、環境、災害、品質等に関するリスクについては、当社の各所管部門が、ガイドライン等の制定・周知、研修、監査等を適宜実施しています。なお、重要なリスク要因については、リスク発現時のグループ経営への影響度と発現の可能性を加味して、定期的に見直しています。

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<発現したリスクへの対応>

社内規程に基づき、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある不測の事態の発生に備え、「Bad News First」の考え方の下、社長執行役員に迅速かつ確実に情報を報告し、共有するための危機管理レポートラインを設定しています。加えて、社長執行役員の判断により、直ちにグループ対策本部を設置し、迅速かつ適切な初期対応が取れる体制を整備しています。

②長期のリスク

中期経営計画では、グローバルの社会課題・リスクの将来動向やお客様が解決に取り組む社会課題等を踏まえ、当社経営の長期的な方向性や企業価値に影響を及ぼしうる重要機会、重要リスクを、当社グループのマテリアリティとして特定しています。その上で、機会を活かし、リスクに対処することを狙いとしたサステナビリティ目標を設定しています。サステナビリティに関わる取組みの意思決定機関として、CEOを委員長とし、CTO、CFO及び各部門の長を構成員とするサステナビリティ委員会を設置しています。重要リスクについても、取締役会による監督のもと、同委員会が対処方針の決定、目標の進捗状況を踏まえた今後の施策の審議等を実施することとしています。

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(2)事業等のリスク

以下において、当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。但し、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は2023年3月30日現在において判断したものです。

<短期~中期のリスク>

①市場の経済状況

 当社グループの製品に対する需要は、建築・建材業界、自動車業界、電子・ディスプレイ業界、及び化学品業界等の市場動向の影響を受けます。また、当社グループの製品販売地域は、日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、多岐にわたっており、各国・地域の経済状況は当社グループの製品の販売に影響を与えます。当社グループは、生産性の向上を図るとともに、固定費・変動費の削減を推進し、事業環境の変化に影響されにくい収益体質づくりを目指していますが、これらの関連業界の需要減少や販売地域での景気減退が、販売数量の減少や価格の下落を通じて当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

セグメントごとの状況は、以下のとおりです。

(ⅰ)建築ガラス

 建築ガラスセグメントでは、日本・アジア、欧州のそれぞれに開発・生産拠点を構築し、グローバルに製品を提供しています。製品の需要は、地域ごと、国ごとの景気により変動する建設投資に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。

(ⅱ)オートモーティブ

 オートモーティブセグメントでは、日本・アジア、欧州、米州のそれぞれに開発・生産拠点を構築し、グローバルに製品を提供しています。自動車用ガラスの需要は、地域ごと、国ごとの景気変動等に連動する自動車生産台数の影響を受け、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。

(ⅲ)電子

 ディスプレイ事業の製品は液晶TV、スマートフォン、タブレット端末等に使用されています。同ビジネスについては、市場動向の変化、顧客のマーケットシェアの変動等が起きることが想定されます。当社グループは顧客ポートフォリオも考慮し拡販に努めていますが、市場や顧客の動向が同事業の収益に影響を与える可能性があります。電子部材事業については、半導体業界、オプトエレクトロニクス業界等に関連する企業が主な顧客です。これらの顧客の業績は、半導体、スマートフォン、通信インフラ、産業機器等の市場動向に依存するため、同事業の収益もこれらの市場動向の影響を受ける可能性があります。

(ⅳ)化学品

 エッセンシャルケミカルズ事業については、日本及びインフラ整備が進展する東南アジアを中心に生産拠点を構築し、事業を展開しています。製品の需要は、主に地域ごと、国ごとの経済成長率や基幹産業の稼働状況に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。パフォーマンスケミカルズ事業においては、輸送用機器業界や半導体業界、建設業界に関連する企業が主な顧客であり、同事業の収益もこれら業界の市場動向の影響を受ける可能性があります。

(ⅴ)ライフサイエンス

 ライフサイエンスセグメントにおいては、医薬・農薬業界の経済状況及び新薬等の開発状況の影響を強く受け、同セグメントの収益もこれらの動向の影響を受ける可能性があります。

②グローバルな事業展開
 当社グループでは、日本における事業活動に加え、製品の輸出入及び海外における現地生産等、海外においても事業活動を展開しています。これらグローバルな事業展開に関するリスクとして、事業を展開している国及び地域における政治経済情勢の悪化、輸出入・外資の規制、予期せぬ法令の改変、治安の悪化、国家間の経済制裁、テロ・戦争・感染症の発生その他の要因による社会的混乱等が考えられます。当社グループとしては、当該政治経済情勢や各国・地域の規制の動向等について注視し、状況に応じた対応がとれるよう努めていますが、これらの事象の発生により、海外における当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

③競争優位性及び新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク
 当社グループが展開する各事業においては、当社グループと同種の製品を供給する競合会社が存在します。当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や、新技術・新製品の開発・事業化期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

④製造に係るリスク

 当社グループでは、全ての工場設備の予防保全に努め、設備の安全審査、保安管理体制等の強化を図るとともに、外部に製造を委託した場合には、事業継続の観点から複数の委託先の確保に努めています。しかしながら、当社グループ又は当社グループの製造委託先において重大な生産トラブル等が発生し、一時的又は長期にわたる生産の中断等があった場合、製品によっては代替生産できないものもあり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑤資材等の調達
 当社グループの生産活動で使用している電力、燃料ガス、重油並びに原材料の価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、一部原燃材料については商品デリバティブ取引等により価格変動リスクをヘッジしていますが、原燃材料価格の上昇による影響を完全に排除できない可能性があります。また、当社グループの生産活動では、一部調達先が限られる特殊な原料、資材等も使用しており、代替原材料の検討並びに当該原料・資材等の複数購買の推進に努めていますが、これらについての供給の逼迫や遅延、価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑥公的規制
 当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用を受けています。当社グループでは、関係法令の改変動向を注視し、情報収集に努めていますが、関係法令の改変は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑦環境規制・気候変動対応
 当社グループでは、グループビジョンである「私たちの価値観」の一つとして「環境」を定めています。環境に関するあらゆる適用法規制を遵守するとともに、法規制値より厳しい自社管理基準を設けて運用するなど、事業活動に伴う環境負荷を抑制し地球環境保全に努めています。
 しかしながら、環境規制リスクとして、当社グループの製造工程で排出、又は製品に含有した化学物質等により非意図的な環境汚染等が発生した場合に、社会的信用の低下、事業活動の制限や費用の発生などにより当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。また、各国又は地域での各種法規制の改正や強化により追加的費用や設備投資が必要になった場合、あるいは製品開発、生産、販売・サービス活動等に支障をきたした場合、当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。
 サステナビリティ対応として、気候変動対応、資源の有効利用、自然資本保全に関する目標を設定して積極的な活動をバリューチェーン全体で実施していますが、物理的、制度上への適応リスク・移行リスクを認識しています。
 具体的には、気候変動に起因する物理的リスクとして台風や洪水等の自然災害が深刻化した場合や、渇水等による水資源量リスクが深刻化した場合に、当社グループの生産活動が影響を受ける可能性があります。さらには、低炭素社会への移行リスクとして、一部地域で導入され始めている炭素税等のカーボンプライシングが本格的に導入された場合、これらの規制等に対応するために必要な費用負担が当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。また、温室効果ガス排出規制等の気候変動対応に係る各国・地域における規制の強化に対応できない場合、パリ協定に整合する温室効果ガス排出削減目標が達成できない場合、ステークホルダーからの脱炭素化への事業による貢献への要請の高まりに対応ができない場合に、レピュテーション及び社会的信用の低下による機会損失が発生する可能性があります。循環経済システム、カーボンフットプリントの標準化・法制化の動きなど関連サステナビリティ課題への対応不十分の場合にも、市場での機会損失につながる可能性があります。

⑧製造物責任
 当社グループは、製品の特性に応じて最適な品質を確保できるよう、全力を挙げて取り組んでいますが、予期せぬ事情により大規模なリコール等に発展する品質問題が発生する可能性が皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑨知的財産権
 当社グループでは、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権の取得に努める一方、第三者の知的財産権や事業状況の調査を行い問題の発生の防止を図っています。しかし、第三者から知的財産に関する訴訟等を提起されたり、第三者が当社グループの知的財産権を侵害したりする可能性は皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑩訴訟・法的手続

 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟等の対象となるリスクがあり、現在、当事者となっている訴訟等もあります。これらの訴訟等において、当社グループにとって不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑪事故災害、自然災害・感染症等の影響

 当社グループは、組織的な環境・保安防災・労働安全衛生管理体制の構築と運用及び設備の安全化や点検・保守管理により、労働災害及び生産設備等の事故防止に取り組んでいます。しかしながら、重篤な労働災害や重大な火災・爆発・漏洩事故等の不測の事態が発生するリスクが考えられます。

 また、当社グループは、自然災害・感染症等が発生した場合に備えて、グループ内の主要拠点においては、地震・強風・洪水・感染症等に関するリスクを評価し、ハザードの高い拠点では事業継続計画を策定しています。しかしながら、事業継続計画の想定を超えた大規模な地震・台風・洪水等の自然災害や未知の感染症により、事業活動の中断、生産設備への被害、交通遮断による製品輸送停止など、不測の事態が発生するリスクが考えられます。

 当社グループ又は当社グループの構築するサプライチェーンにおいてこれらの不測の事態が発生したことにより、一時的又は長期にわたる生産の中断があった場合、製品によっては代替生産できないものもあり、お客様への供給に支障が生じる可能性や、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑫為替レートの変動
 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれています。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
 また、当社グループは、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品を複数の国に輸出しています。各国における生産及び販売では、外貨建で購入する原材料や販売する製品があります。したがって、為替レートの変動は、購入する原材料の価格や販売価格の設定に影響します。当社グループでは、短期的な為替レートの変動に対応するためヘッジ取引等の対策を講じるとともに、グローバルに生産拠点を配置して生産を行うなどリスクの軽減に努めていますが、大幅な為替レートの変動の結果、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑬退職給付債務
 当社グループの退職給付費用及び債務は、年金資産の運用収益率や割引率等の数理計算上の前提に基づいて計算されています。年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合等は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑭非金融資産の減損

 当社グループの連結財政状態計算書に計上されている有形固定資産、のれん及び無形資産等の非金融資産の減損について、今後、収益性の低下及び公正価値の変動等により回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には減損損失が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 特に、電子セグメントに属するディスプレイ事業においては、主にテレビ・PC等販売の伸び悩み、円安・原燃材料高騰によるコスト増の影響により営業損益が悪化しており、有形固定資産等が属する資金生成単位に減損の兆候が認められ、減損テストを実施した結果、73,673百万円の減損損失を認識しております。また、電子セグメントに属するスーパーハイエンドCCL事業及び産業用フィルム事業(プリント基板材料事業等)にかかるのれん及び無形資産等について、米中貿易摩擦及び中国における新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた需要減を踏まえ、収益性の著しい低下などの減損の兆候が認められ、減損テストを実施した結果、32,223百万円の減損損失を認識しております。さらに、ガラスセグメントに属する欧州自動車用ガラス事業(西中欧)においては、前連結会計年度以前より営業損失が継続していることに加え、主にロシア・ウクライナ情勢を契機とした自動車需要低迷により事業環境がより悪化しているため、有形固定資産等が属する資金生成単位に減損の兆候が認められ、減損テストを実施した結果、6,700百万円の減損損失を認識しております。加えて、ロシアにおける建築用ガラス事業及び自動車用ガラス事業においては、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う経済環境の悪化により、有形固定資産等が属する資金生成単位に減損の兆候が認められ、減損テストを実施した結果、建築用ガラス事業で9,922百万円、自動車用ガラス事業で3,664百万円の減損損失を認識しております。

⑮情報セキュリティ
 当社グループの事業活動における情報システムの重要性は非常に高まっており、システムやデータ等の情報資産の保護に努め、またセキュリティインシデント予防対策及び発生時には影響を最小限に抑える対策を講じていますが、災害、サイバー攻撃、不正アクセスその他不測の事態により、重要な業務の中断や機密データの漏洩等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

<長期のリスク>

①気候変動問題への対応について

2015年のパリ協定合意以降、脱炭素化の流れが加速しており、エネルギー関連政策・法規制の厳格化が想定されるとともに、企業に対する温室効果ガス排出の実質ゼロ実現への社会的要請が強まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、2050年目標として「自社の事業活動に伴う排出量ネットゼロを目指すとともに、製品・技術を活かして世界のカーボンネットゼロ実現に貢献」することを定めています。当社グループは、2050年目標の達成に向け、温室効果ガス排出量の少ない製造技術・設備の開発など、温室効果ガスの排出源に応じた削減策の実施に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、製品ライフサイクルにおける省エネ・創エネ効果を有する製品の拡販、再生可能エネルギー普及に寄与する事業モデルの構築などに努めてまいります。

②資源の有効利用について

 レアアース等の枯渇性資源に関する利用規制の厳格化や都市化の進展に伴う水資源需要の増加による生産活動への影響が想定されるとともに、循環型経済の加速に伴う廃棄物削減・リサイクルの社会的要請が強まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、再生原材料や再生資材の活用、埋立て処分の削減に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、水不足地域における地下水・雨水浄化に寄与する製品の拡販、枯渇性資源使用量の少ない製品・生産プロセスの開発、リサイクル・リユース性に優れた製品の拡販などに努めてまいります。

③社会・環境に配慮したサプライチェーンについて

 サプライチェーンのグローバル化・複雑化に伴い、サプライヤーや外部委託先における強制労働・児童労働等の違法雇用問題の発生や、環境規制強化等による操業停止、規制違反等の発生が想定されます。当社グループとしても、当該リスクを見据え、環境負荷低減などの取組みを推進するなどサステナブルな調達等を定めた「AGCグループ購買取引基本方針」に加え、サプライチェーン全体での付加価値向上に取り組み、既存の取引関係や企業規模等を超えた連携により取引先との共存共栄の構築を目指す「パートナーシップ宣言」を表明し、人権尊重・環境保護を重視したサプライヤー管理に努めてまいります。

④公正・平等な雇用と職場の安全確保について

雇用におけるコンプライアンスや労働者の人権尊重の動きや、未熟練者や高齢者の増加に伴う製造拠点の安全対策の必要性が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、従業員エンゲージメントの向上、重篤災害・休業災害の発生防止に努めてまいります。

⑤地域社会との関係・環境配慮について

世界各地での都市化進展による生活圏拡大や周辺の生物多様性維持への関心、新興国での生活水準向上に伴うQOL(生活の質)向上への意識が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、水使用量の削減や生物多様性の保全、環境事故の撲滅に努めるとともに、拠点設置地域との良好な関係構築を進めてまいります。

2【事業等のリスク】

(1)リスクマネジメント体制

①短期~中期のリスク

短期~中期のリスクに関しては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④内部統制システムの整備の状況」に記載の「リスク管理体制」に基づき、当社グループのリスク管理体制に関する基本方針である「AGCグループ統合リスクマネジメント基本方針」を定め、リスク管理及び危機対応の体制を整備しています。

<リスク管理>

社内規程に基づき、当社グループにおける重要なリスク要因を定め、リスク管理状況を定期的に当社経営会議、取締役会で審議し、監視することとしています。また、当社グループの事業運営上の個別のリスクについては、コーポレート職能部門、社内カンパニー、SBU(戦略事業単位)が、事業・案件ごとにリスクの分析や対策を検討し、必要に応じ経営会議、取締役会で審議しています。当社グループのコンプライアンス、環境、災害、品質等に関するリスクについては、当社の各所管部門が、ガイドライン等の制定・周知、研修、監査等を適宜実施しています。なお、重要なリスク要因については、リスク発現時のグループ経営への影響度と発現の可能性を加味して、定期的に見直しています。

<発現したリスクへの対応>

社内規程に基づき、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある不測の事態の発生に備え、「Bad News First」の考え方の下、社長執行役員に迅速かつ確実に情報を報告し、共有するための危機管理レポートラインを設定しています。加えて、社長執行役員の判断により、直ちにグループ対策本部を設置し、迅速かつ適切な初期対応が取れる体制を整備しています。

②長期のリスク

中期経営計画では、グローバルの社会課題・リスクの将来動向やお客様が解決に取り組む社会課題等を踏まえ、当社経営の長期的な方向性や企業価値に影響を及ぼしうる重要機会、重要リスクを、当社グループのマテリアリティとして特定しています。その上で、機会を活かし、リスクに対処することを狙いとしたサステナビリティ目標を設定しています。サステナビリティに関わる取組みの意思決定機関として、CEOを委員長とし、CTO、CFO及び各部門の長を構成員とするサステナビリティ委員会を設置しています。重要リスクについても、取締役会による監督のもと、同委員会が対処方針の決定、目標の進捗状況を踏まえた今後の施策の審議等を実施することとしています。

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(2)事業等のリスク

以下において、当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。但し、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は2022年3月30日現在において判断したものです。

<短期~中期のリスク>

①市場の経済状況

 当社グループの製品に対する需要は、建築・建材業界、自動車業界、電子・ディスプレイ業界、及び化学品業界等の市場動向の影響を受けます。また、当社グループの製品販売地域は、日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、多岐にわたっており、各国・地域の経済状況は当社グループの製品の販売に影響を与えます。当社グループは、生産性の向上を図るとともに、固定費・変動費の削減を推進し、事業環境の変化に影響されにくい収益体質づくりを目指していますが、これらの関連業界の需要減少や販売地域での景気減退が、販売数量の減少や価格の下落を通じて当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

セグメントごとの状況は、以下のとおりです。

(ⅰ)ガラス

 ガラスセグメントでは、日本・アジア、欧州、米州のそれぞれに開発・生産拠点を構築し、グローバルに製品を提供しています。建築用ガラスの需要は、地域ごと、国ごとの景気により変動する建設投資に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。また、自動車用ガラスの需要は、地域ごと、国ごとの景気変動等に連動する自動車生産台数の影響を受け、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。

(ⅱ)電子

 ディスプレイ事業の製品は液晶TV、スマートフォン、タブレット端末等に使用されています。同ビジネスについては、市場動向の変化、顧客のマーケットシェアの変動等が起きることが想定されます。当社グループは顧客ポートフォリオも考慮し拡販に努めていますが、市場や顧客の動向が同事業の収益に影響を与える可能性があります。電子部材事業については、半導体業界、オプトエレクトロニクス業界等に関連する企業が主な顧客です。これらの顧客の業績は、半導体、スマートフォン、通信インフラ、産業機器等の市場動向に依存するため、同事業の収益もこれらの市場動向の影響を受ける可能性があります。

(ⅲ)化学品

 クロールアルカリ製品については、日本及びインフラ整備が進展する東南アジアを中心に生産拠点を構築し、事業を展開しています。当該製品の需要は、主に地域ごと、国ごとの経済成長率や基幹産業の稼働状況に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。フッ素・スペシャリティ事業においては、輸送用機器業界や半導体業界、建設業界に関連する企業が主な顧客であり、同事業の収益もこれら業界の市場動向の影響を受ける可能性があります。ライフサイエンス事業においては、医薬・農薬業界の経済状況及び新薬等の開発状況の影響を強く受け、同事業の収益もこれらの動向の影響を受ける可能性があります。

②グローバルな事業展開
 当社グループでは、日本における事業活動に加え、製品の輸出入及び海外における現地生産等、海外においても事業活動を展開しています。これらグローバルな事業展開に関するリスクとして、事業を展開している国及び地域における政治経済情勢の悪化、輸出入・外資の規制、予期せぬ法令の改変、治安の悪化、国家間の経済制裁、テロ・戦争・感染症の発生その他の要因による社会的混乱等が考えられます。当社グループとしては、当該政治経済情勢や各国・地域の規制の動向等について注視し、状況に応じた対応がとれるよう努めていますが、これらの事象の発生により、海外における当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

③競争優位性及び新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク
 当社グループが展開する各事業においては、当社グループと同種の製品を供給する競合会社が存在します。当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や、新技術・新製品の開発・事業化期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

④製造に係るリスク

 当社グループでは、全ての工場設備の予防保全に努め、設備の安全審査、保安管理体制等の強化を図るとともに、外部に製造を委託した場合には、事業継続の観点から複数の委託先の確保に努めています。しかしながら、当社グループ又は当社グループの製造委託先において重大な生産トラブル等が発生し、一時的又は長期にわたる生産の中断等があった場合、製品によっては代替生産できないものもあり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑤資材等の調達
 当社グループの生産活動で使用している電力、燃料ガス、重油並びに原材料の価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、一部原燃材料については商品デリバティブ取引等により価格変動リスクをヘッジしていますが、原燃材料価格の上昇による影響を完全に排除できない可能性があります。また、当社グループの生産活動では、一部調達先が限られる特殊な原料、資材等も使用しており、代替原材料の検討並びに当該原料・資材等の複数購買の推進に努めていますが、これらについての供給の逼迫や遅延、価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑥公的規制
 当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用を受けています。当社グループでは、関係法令の改変動向を注視し、情報収集に努めていますが、関係法令の改変は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑦環境規制・気候変動対応
 当社グループでは、グループビジョンである「私たちの価値観」の一つとして「環境」を定めています。環境に関するあらゆる適用法規制を遵守するとともに、法規制値より厳しい自社管理基準を設けて管理するなど、自社事業活動に伴う環境負荷を抑制し地球環境保全に努めています。また、地球環境及び事業のサステナビリティを実現するため、気候変動対応、資源の有効利用、自然資本保全に対し積極的な活動をバリューチェーン全体で実施しています。

 しかしながら、温室効果ガス排出規制等気候変動対応に係る各国・地域における規制の強化、国際的なイニシアチブ等、パリ協定に整合する温室効果ガス排出削減目標の設定、ステークホルダーからの脱炭素化への事業を通じた貢献への要請の高まりに対応ができない場合に、レピュテーションおよび社会的信用の低下による機会損失が発生する可能性があります。また、これらの規制等に適合するために必要な費用等が発生する可能性があります。

 また、当社グループの製造工程で排出または製品に含有した化学物質等により非意図的な環境汚染等が発生した場合、社会的信用低下、浄化処理、損害賠償等にかかる費用等の発生など、当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。さらには、各国又は地域での各種環境規制の改正や強化により追加的費用や設備投資が必要になった場合、あるいは製品開発、生産、販売・サービス活動等に支障をきたした場合、当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。

⑧製造物責任
 当社グループは、製品の特性に応じて最適な品質を確保できるよう、全力を挙げて取り組んでいますが、予期せぬ事情により大規模なリコール等に発展する品質問題が発生する可能性が皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑨知的財産権
 当社グループでは、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権の取得に努める一方、第三者の知的財産権や事業状況の調査を行い問題の発生の防止を図っています。しかし、第三者から知的財産に関する訴訟等を提起されたり、第三者が当社グループの知的財産権を侵害したりする可能性は皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑩訴訟・法的手続

 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟等の対象となるリスクがあり、現在、当事者となっている訴訟等もあります。これらの訴訟等において、当社グループにとって不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑪事故災害、自然災害・感染症等の影響

 当社グループは、組織的な環境・保安防災・労働安全衛生管理体制の構築と運用及び設備の安全化や点検・保守管理により、労働災害及び生産設備等の事故防止に取り組んでいます。しかしながら、重篤な労働災害や重大な火災・爆発・漏洩事故等の不測の事態が発生するリスクが考えられます。

 また、当社グループは、自然災害・感染症等が発生した場合に備えて、グループ内の主要拠点においては、地震・強風・洪水・感染症等に関するリスクを評価し、ハザードの高い拠点では事業継続計画を策定しています。しかしながら、事業継続計画の想定を超えた大規模な地震・台風・洪水等の自然災害や未知の感染症により、事業活動の中断、生産設備への被害、交通遮断による製品輸送停止など、不測の事態が発生するリスクが考えられます。

 当社グループ又は当社グループの構築するサプライチェーンにおいてこれらの不測の事態が発生したことにより、一時的又は長期にわたる生産の中断があった場合、製品によっては代替生産できないものもあり、お客様への供給に支障が生じる可能性や、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑫為替レートの変動
 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれています。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
 また、当社グループは、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品を複数の国に輸出しています。各国における生産及び販売では、外貨建で購入する原材料や販売する製品があります。したがって、為替レートの変動は、購入する原材料の価格や販売価格の設定に影響します。当社グループでは、短期的な為替レートの変動に対応するためヘッジ取引等の対策を講じるとともに、グローバルに生産拠点を配置して生産を行うなどリスクの軽減に努めていますが、大幅な為替レートの変動の結果、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑬退職給付債務
 当社グループの退職給付費用及び債務は、年金資産の運用収益率や割引率等の数理計算上の前提に基づいて計算されています。年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合等は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑭有形固定資産、のれん及び無形資産の減損

 当社グループの連結財政状態計算書に計上されている有形固定資産、のれん及び無形資産について、今後、収益性の低下等により回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には減損損失が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 特に、ガラスセグメントに属する欧州自動車用ガラス事業においては、主に新型コロナウイルス感染症及び半導体供給不足に起因する自動車生産台数の減少によって前連結会計年度より営業損失が継続しているとともに事業環境が悪化しており、有形固定資産が属する資金生成単位に減損の兆候が認められ、減損テストを実施した結果、18,668百万円の減損損失を認識しております。また、電子セグメントに属するプリント基板材料事業の一部においては、米中貿易摩擦の影響などによる中国市場での需要の減少を踏まえ、有形固定資産、のれん及び無形資産の一部が属する資金生成単位に減損の兆候が認められ、減損テストを実施した結果、14,761百万円の減損損失を認識しております。

 なお、電子セグメントに属するスーパーハイエンドCCL(Copper Clad Laminate、銅張積層板)事業及び産業用フィルム事業においては、同事業の取得から生じたのれん及び無形資産が属する資金生成単位に対して減損テストを実施した結果、減損損失は認識していませんが、今後の市場の経済状況等の影響を受ける可能性があります。

⑮情報セキュリティ
 当社グループの事業活動における情報システムの重要性は非常に高まっており、システムやデータ等の情報資産の保護に努め、またセキュリティインシデント予防対策及び発生時には影響を最小限に抑える対策を講じていますが、災害、サイバー攻撃、不正アクセスその他不測の事態により、重要な業務の中断や機密データの漏洩等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

<長期のリスク>

①気候変動問題への対応について

2015年のパリ協定合意以降、脱炭素化の流れが加速しており、エネルギー関連政策・法規制の厳格化が想定されるとともに、企業に対する温室効果ガス排出の実質ゼロ実現への社会的要請が強まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、2050年目標として「自社の事業活動に伴う排出量ネットゼロを目指すとともに、製品・技術を活かして世界のカーボンネットゼロ実現に貢献」することを定めています。当社グループは、2050年目標の達成に向け、温室効果ガス排出量の少ない製造技術・設備の開発など、温室効果ガスの排出源に応じた削減策の実施に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、製品ライフサイクルにおける省エネ・創エネ効果を有する製品の拡販、再生可能エネルギー普及に寄与する事業モデルの構築などに努めてまいります。

②資源の有効利用について

 レアアース等の枯渇性資源に関する利用規制の厳格化や都市化の進展に伴う水資源需要の増加による生産活動への影響が想定されるとともに、循環型経済の加速に伴う廃棄物削減・リサイクルの社会的要請が強まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、再生原材料や再生資材の活用、埋立て処分の削減に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、水不足地域における地下水・雨水浄化に寄与する製品の拡販、枯渇性資源使用量の少ない製品・生産プロセスの開発、リサイクル・リユース性に優れた製品の拡販などに努めてまいります。

③社会・環境に配慮したサプライチェーンについて

 サプライチェーンのグローバル化・複雑化に伴い、サプライヤーや外部委託先における強制労働・児童労働等の違法雇用問題の発生や、環境規制強化等による操業停止、規制違反等の発生が想定されます。当社グループとしても、当該リスクを見据え、環境負荷低減などの取組みを推進するなどサステナブルな調達等を定めた「AGCグループ購買取引基本方針」に加え、サプライチェーン全体での付加価値向上に取り組み、既存の取引関係や企業規模等を超えた連携により取引先との共存共栄の構築を目指す「パートナーシップ宣言」を表明し、人権尊重・環境保護を重視したサプライヤー管理に努めてまいります。

④公正・平等な雇用と職場の安全確保について

雇用におけるコンプライアンスや労働者の人権尊重の動きや、未熟練者や高齢者の増加に伴う製造拠点の安全対策の必要性が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、従業員エンゲージメントの向上、重篤災害・休業災害の発生防止に努めてまいります。

⑤地域社会との関係・環境配慮について

世界各地での都市化進展による生活圏拡大や周辺の生物多様性維持への関心、新興国での生活水準向上に伴うQOL(生活の質)向上への意識が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、水使用量の削減や生物多様性の保全、環境事故の撲滅に努めるとともに、拠点設置地域との良好な関係構築を進めてまいります。

2【事業等のリスク】

(1)リスクマネジメント体制

①短期~中期のリスク

短期~中期のリスクに関しては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④内部統制システムの整備の状況」に記載の「リスク管理体制」に基づき、当社グループのリスク管理体制に関する基本方針である「AGCグループ統合リスクマネジメント基本方針」を定め、リスク管理及び危機対応の体制を整備しています。

<リスク管理>

社内規程に基づき、当社グループにおける重要なリスク要因を定め、リスク管理状況を定期的に当社経営会議、取締役会で審議し、監視することとしています。また、当社グループの事業運営上の個別のリスクについては、コーポレート職能部門、社内カンパニー、SBU(戦略事業単位)が、事業・案件ごとにリスクの分析や対策を検討し、必要に応じ経営会議、取締役会で審議しています。当社グループのコンプライアンス、環境、災害、品質等に関するリスクについては、当社の各所管部門が、ガイドライン等の制定・周知、研修、監査等を適宜実施しています。なお、重要なリスク要因については、リスク発現時のグループ経営への影響度と発現の可能性を加味して、定期的に見直しています。

<発現したリスクへの対応>

社内規程に基づき、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある不測の事態の発生に備え、「Bad News First」の考え方の下、社長執行役員に迅速かつ確実に情報を報告し、共有するための危機管理レポートラインを設定しています。加えて、社長執行役員の判断により、直ちにグループ対策本部を設置し、迅速かつ適切な初期対応が取れる体制を整備しています。

②長期のリスク

中期経営計画では、グローバルの社会課題・リスクの将来動向やお客様が解決に取り組む社会課題等を踏まえ、当社経営の長期的な方向性や企業価値に影響を及ぼしうる重要機会、重要リスクを、当社グループのマテリアリティとして特定しています。その上で、機会を活かし、リスクに対処することを狙いとしたサステナビリティ目標を設定しています。サステナビリティに関わる取組みの意思決定機関として、CEOを委員長とし、CTO、CFO及び各部門の長を委員とするサステナビリティ委員会を設置しています。重要リスクについても、取締役会による監督のもと、同委員会が対処方針の決定、目標の進捗状況を踏まえた今後の施策の審議等を実施することとしています。

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(2)事業等のリスク

以下において、当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。但し、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は2021年3月30日現在において判断したものです。

<短期~中期のリスク>

①市場の経済状況

 当社グループの製品に対する需要は、建築・建材業界、自動車業界、電子・ディスプレイ業界、及び化学品業界等の市場動向の影響を受けます。また、当社グループの製品販売地域は、日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、多岐にわたっており、各国・地域の経済状況は当社グループの製品の販売に影響を与えます。当社グループは、生産性の向上を図るとともに、固定費・変動費の削減を推進し、事業環境の変化に影響されにくい収益体質づくりを目指していますが、これらの関連業界の需要減少や販売地域での景気減退が、販売数量の減少や価格の下落を通じて当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

セグメントごとの状況は、以下のとおりです。

(ⅰ)ガラス

 ガラスセグメントでは、日本・アジア、欧州、米州のそれぞれに開発・生産拠点を構築し、グローバルに製品を提供しています。建築用ガラスの需要は、地域ごと、国ごとの景気により変動する建設投資に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。また、自動車用ガラスの需要は、地域ごと、国ごとの景気変動等に連動する自動車生産台数の影響を受け、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。

(ⅱ)電子

 ディスプレイ事業の製品は液晶TV、スマートフォン、タブレット端末等に使用されています。同ビジネスについては、市場動向の変化、顧客のマーケットシェアの変動等が起きることが想定されます。当社グループは顧客ポートフォリオも考慮し拡販に努めていますが、市場や顧客の動向が同事業の収益に影響を与える可能性があります。電子部材事業については、半導体業界、オプトエレクトロニクス業界等に関連する企業が主な顧客です。これらの顧客の業績は、半導体、スマートフォン、通信インフラ、産業機器等の市場動向に依存するため、同事業の収益もこれらの市場動向の影響を受ける可能性があります。

(ⅲ)化学品

 クロールアルカリ製品については、日本及びインフラ整備が進展する東南アジアを中心に生産拠点を構築し、事業を展開しています。当該製品の需要は、主に地域ごと、国ごとの経済成長率や基幹産業の稼働状況に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。フッ素・スペシャリティ事業においては、輸送用機器業界や半導体業界、建設業界に関連する企業が主な顧客であり、同事業の収益もこれら業界の市場動向の影響を受ける可能性があります。ライフサイエンス事業においては、医薬・農薬業界の経済状況及び新薬等の開発状況の影響を強く受け、同事業の収益もこれらの動向の影響を受ける可能性があります。

②グローバルな事業展開
 当社グループでは、日本における事業活動に加え、製品の輸出入及び海外における現地生産等、海外においても事業活動を展開しています。これらグローバルな事業展開に関するリスクとして、事業を展開している国及び地域における政治経済情勢の悪化、輸出入・外資の規制、予期せぬ法令の改変、治安の悪化、国家間の経済制裁、テロ・戦争・感染症の発生その他の要因による社会的混乱等が考えられます。当社グループとしては、当該政治経済情勢や各国・地域の規制の動向等について注視し、状況に応じた対応がとれるよう努めていますが、これらの事象の発生により、海外における当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

③競争優位性及び新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク
 当社グループが展開する各事業においては、当社グループと同種の製品を供給する競合会社が存在します。当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や、新技術・新製品の開発・事業化期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

④製造に係るリスク

 当社グループでは、全ての工場設備の予防保全に努め、設備の安全審査、保安管理体制等の強化を図るとともに、外部に製造を委託した場合には、事業継続の観点から複数の委託先の確保に努めています。しかしながら、当社グループ又は当社グループの製造委託先において重大な生産トラブル等が発生し、一時的又は長期にわたる生産の中断等があった場合、製品によっては代替生産できないものもあり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑤資材等の調達
 当社グループの生産活動で使用している電力、燃料ガス、重油並びに原材料の価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、一部原燃材料については商品デリバティブ取引等により価格変動リスクをヘッジしていますが、原燃材料価格の上昇による影響を完全に排除できない可能性があります。また、当社グループの生産活動では、一部調達先が限られる特殊な原料、資材等も使用しており、代替材料の検討並びに当該原料・資材等の複数購買の推進に努めていますが、これらについての供給の逼迫や遅延、価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑥公的規制
 当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用を受けています。当社グループでは、関係法令の改変動向を注視し、情報収集に努めていますが、関係法令の改変は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑦環境規制
 当社グループでは、グループビジョンである「私たちの価値観」の一つに「環境」を定め、環境に関する各種法規制を遵守するとともに、より厳しい化学物質管理基準を独自に設定し運用するなど、事業活動により発生する環境負荷抑制に努めています。また、温室効果ガス排出量削減、廃棄物埋立処分量最小化、生物多様性保全などにも取り組んでいます。
 しかしながら、当社グループの製造工程で排出または製品に含有した化学物質等により非意図的な環境汚染等が発生した場合、浄化処理、損害賠償等にかかる費用が必要となるなど、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、気候変動、資源循環、環境汚染防止、化学物質管理、水リスク対策、生物多様性保全など地球環境課題解決に対する企業の社会的責任の高まりに伴う新たな法整備への対応が必要になると考えられます。具体的には、法遵守や各種規制値を満たすために必要なコスト増、生産規模縮小、生産効率低下などが余儀なくされるなど、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑧製造物責任
 当社グループは、製品の特性に応じて最適な品質を確保できるよう、全力を挙げて取り組んでいますが、予期せぬ事情により大規模なリコール等に発展する品質問題が発生する可能性が皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑨知的財産権
 当社グループでは、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権の取得に努める一方、第三者の知的財産権や事業状況の調査を行い問題の発生の防止を図っています。しかし、第三者から知的財産に関する訴訟等を提起されたり、第三者が当社グループの知的財産権を侵害したりする可能性は皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑩訴訟・法的手続

 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟等の対象となるリスクがあり、現在、当事者となっている訴訟等もあります。これらの訴訟等において、当社グループにとって不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑪事故災害、自然災害・感染症等の影響

 当社グループは、組織的な環境・保安防災・労働安全衛生管理体制の構築と運用及び設備の安全化や点検・保守管理により、労働災害及び生産設備等の事故防止に取り組んでいます。しかしながら、重篤な労働災害や重大な火災・爆発・漏洩事故等の不測の事態が発生するリスクが考えられます。

 また、当社グループは、自然災害・感染症等が発生した場合に備えて、グループ内の主要拠点においては、地震・強風・洪水・感染症等に関するリスクを評価し、ハザードの高い拠点では事業継続計画を策定しています。しかしながら、事業継続計画の想定を超えた大規模な地震・台風・洪水等の自然災害や未知の感染症により、事業活動の中断、生産設備への被害、交通遮断による製品輸送停止など、不測の事態が発生するリスクが考えられます。

 当社グループ又は当社グループの構築するサプライチェーンにおいてこれらの不測の事態が発生したことにより、一時的又は長期にわたる生産の中断があった場合、製品によっては代替生産できないものもあり、お客様への供給に支障が生じる可能性や、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響と対応については以下のとおりです。

 当社グループでは、新型コロナウイルス感染拡大へ対応するため、2020年1月に、社長執行役員を本部長とするグループ対策本部を立ち上げ、グループ全体の状況を迅速に把握し危機に対応してきました。現在、各国、地域の政府や自治体の指導に従い、従業員とその家族の健康と安全確保及び社外への感染拡大防止に取り組みながら、事業を継続しています。

 2020年2月以降の感染拡大に伴い、当社グループにおいても複数の事業において需要が減少するなど業績に影響が

でており、詳細は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の

状況の概要」に記載しています。提出日現在においては、当社グループの業績は緩やかに回復すると見込んでいま

すが、依然として先行きは不透明な状況であり、今後の状況によっては、当社グループの業績に大きな影響を及ぼ

す可能性があります。当社グループとしては、需要に見合った生産体制の構築、経費削減と投資のメリハリを強化

するなどの収益改善策を実施してまいります。

⑫為替レートの変動
 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれています。各地域における売上、費用、資産
を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
 また、当社グループは、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品を複数の国に輸出しています。各国における生産及び販売では、外貨建で購入する原材料や販売する製品があります。したがって、為替レートの変動は、購入する原材料の価格や販売価格の設定に影響します。当社グループでは、短期的な為替レートの変動に対応するためヘッジ取引等の対策を講じるとともに、グローバルに生産拠点を配置して生産を行うなどリスクの軽減に努めていますが、大幅な為替レートの変動の結果、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑬退職給付債務
 当社グループの退職給付費用及び債務は、年金資産の運用収益率や割引率等の数理計算上の前提に基づいて計算されています。年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合等は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

⑭有形固定資産、のれん及び無形資産の減損

 当社グループの連結財政状態計算書に計上されている有形固定資産、のれん及び無形資産について、今後、収益性の低下等により回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には減損損失が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 特に、ガラスセグメントに属する欧州自動車用ガラス事業においては、主に新型コロナウイルス感染拡大に伴う自動車生産台数の減少によって営業損益が悪化しており、有形固定資産(77,769百万円)が属する資金生成単位に減損の兆候が認められています。また、電子セグメントに属するディスプレイ用特殊ガラス等においては、市場の変化に起因して営業損益が予算よりも悪化しており、有形固定資産(13,232百万円)が属する資金生成単位に減損の兆候が認められています。これらに対して減損テストを実施した結果、減損損失は認識していませんが、今後の市場の経済状況等の影響を受けます。

⑮情報セキュリティ
 当社グループの事業活動における情報システムの重要性は非常に高まっており、システムやデータ等の情報資産の保護に努め、またセキュリティインシデント予防対策及び発生時には影響を最小限に抑える対策を講じていますが、災害、サイバー攻撃、不正アクセスその他不測の事態により、重要な業務の中断や機密データの漏洩等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

<長期のリスク>

①気候変動問題への対応について

2015年のパリ協定合意以降、脱炭素化の流れが加速しており、エネルギー関連政策・法規制の厳格化が想定されるとともに、企業に対する温室効果ガス排出の実質ゼロ実現への社会的要請が強まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、2050年のビジョンとして「自社の事業活動に伴う排出量ネットゼロを目指すとともに、製品・技術を活かして世界のカーボンネットゼロ実現に貢献」することを定めています。当社グループは、2050年のビジョン達成に向け、温室効果ガス排出量の少ない製造技術・設備の開発など、温室効果ガスの排出源に応じた削減策の実施に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、製品ライフサイクルにおける省エネ・創エネ効果を有する製品の拡販、再生可能エネルギー普及に寄与する事業モデルの構築などに努めてまいります。

②資源の有効利用について

 レアアース等の枯渇性資源に関する利用規制の厳格化や都市化の進展に伴う水資源需要の増加による生産活動への影響が想定されるとともに、循環型経済の加速に伴う廃棄物削減・リサイクルの社会的要請が強まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、再生原材料や再生資材の活用、埋立て処分の削減に努めるとともに、本項目を重要機会とも捉え、水不足地域における地下水・雨水浄化に寄与する製品の拡販、枯渇性資源使用量の少ない製品・生産プロセスの開発、リサイクル・リユース性に優れた製品の拡販などに努めてまいります。

③社会・環境に配慮したサプライチェーンについて

 サプライチェーンのグローバル化・複雑化に伴い、サプライヤーや外部委託先における強制労働・児童労働等の違法雇用問題の発生や、環境規制強化等による操業停止、規制違反等の発生が想定されます。当社グループとしても、当該リスクを見据え、環境負荷低減などの取組みを推進するなどサステナブルな調達等を定めた「AGCグループ購買取引基本方針」に加え、サプライチェーン全体での付加価値向上に取り組み、既存の取引関係や企業規模等を超えた連携により取引先との共存共栄の構築を目指す「パートナーシップ宣言」を表明し、人権尊重・環境保護を重視したサプライヤー管理に努めてまいります。

④公正・平等な雇用と職場の安全確保について

雇用におけるコンプライアンスや労働者の人権尊重の動きや、未熟練者や高齢者の増加に伴う製造拠点の安全対策の必要性が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、従業員エンゲージメントの向上、重篤災害・休業災害の発生防止に努めてまいります。

⑤地域社会との関係・環境配慮について

世界各地での都市化進展による生活圏拡大や周辺の生物多様性維持への関心、新興国での生活水準向上に伴うQOL(生活の質)向上への意識が高まっています。当社グループとしても、当該リスクを見据え、水使用量の削減や生物多様性の保全、環境事故の撲滅に努めるとともに、拠点設置地域との良好な関係構築を進めてまいります。

2【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。但し、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、こうしたリスクを認識した上で、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④内部統制システムの整備の状況」に記載の「リスク管理体制」に基づき、当社グループのリスク管理体制に関する基本方針である「AGCグループ統合リスクマネジメント基本方針」を定め、リスク管理及び危機対応の体制を整備しています。

なお、本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は2020年3月27日現在において判断したものです。

(1)市場の経済状況

 当社グループの製品に対する需要は、建築・建材業界、自動車業界、電子・ディスプレイ業界、及び化学品業界等の市場動向の影響を受けます。また、当社グループの製品販売地域は、日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、多岐にわたっており、各国・地域の経済状況は当社グループの製品の販売に影響を与えます。当社グループは、生産性の向上を図るとともに、固定費・変動費の削減を推進し、事業環境の変化に影響されにくい収益体質づくりを目指していますが、これらの関連業界の需要減少や販売地域での景気減退が、販売数量の減少や価格の下落を通じて当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

セグメントごとの状況は、以下のとおりです。

①ガラス

 ガラスセグメントでは、日本・アジア、欧州、米州のそれぞれに開発・生産拠点を構築し、グローバルに製品を提供しています。建築用ガラスの需要は、地域ごと、国ごとの景気により変動する建設投資に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。また、自動車用ガラスの需要は、地域ごと、国ごとの景気変動等に連動する自動車生産台数の影響を受け、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。

②電子

 ディスプレイ事業の製品は液晶TV、スマートフォン、タブレット端末等に使用されています。液晶用ガラス基板のビジネスについては、市場動向の変化、顧客であるパネルメーカーのマーケットシェアの変動等が起きることが想定されます。当社グループは顧客ポートフォリオも考慮し拡販に努めておりますが、市場や顧客の動向が同事業の収益に影響を与える可能性があります。電子部材事業については、半導体業界、オプトエレクトロニクス業界等に関連する企業が主な顧客です。これらの顧客の業績は、半導体、スマートフォン、通信インフラ、産業機器等の市場動向に依存するため、同事業の収益もこれらの市場動向の影響を受ける可能性があります。

③化学品

 クロールアルカリ製品については、日本及びインフラ整備が進展する東南アジアを中心に生産拠点を構築し、事業を展開しています。当該製品の需要は、主に地域ごと、国ごとの経済成長率や基幹産業の稼働状況に連動しており、同事業の収益も当該需要変動の影響を受ける可能性があります。フッ素・スペシャリティ事業においては、輸送用機器業界や半導体業界、建設業界に関連する企業が主な顧客であり、同事業の収益もこれら業界の市場動向の影響を受ける可能性があります。ライフサイエンス事業においては、医薬・農薬業界の経済状況及び新薬等の開発状況の影響を強く受け、同事業の収益もこれらの動向の影響を受ける可能性があります。

(2)グローバルな事業展開
 当社グループでは、日本における事業活動に加え、製品の輸出入及び海外における現地生産等、海外においても事業活動を展開しています。これらグローバルな事業展開に関するリスクとして、事業を展開している国及び地域における政治経済情勢の悪化、輸出入・外資の規制、予期せぬ法令の改変、治安の悪化、国家間の経済制裁、テロ・戦争・感染症の発生その他の要因による社会的混乱等が考えられます。これらの事象は、海外における当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(3)競争優位性及び新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク
 当社グループが展開する各事業においては、当社グループと同種の製品を供給する競合会社が存在します。当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や、新技術・新製品の開発・事業化期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(4)製造に係るリスク

 当社グループでは、全ての工場設備の予防保全に努め、設備の安全審査、保安管理体制等の強化を図るとともに、外部に製造を委託した場合には、事業継続の観点から複数の委託先の確保に努めています。しかしながら、当社グループ又は当社グループの製造委託先において重大な生産トラブル等が発生し、一時的又は長期にわたる生産の中断等があった場合、製品によっては代替生産できないものもあり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(5)資材等の調達
 当社グループの生産活動で使用している電力、天然ガス、重油並びに原材料の価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、一部原燃材料については商品デリバティブ取引等により価格変動リスクをヘッジしておりますが、原燃材料価格の上昇による影響を完全に排除できない可能性があります。また、当社グループの生産活動では、一部調達先が限られる特殊な原料、資材等も使用しており、これらについての供給の逼迫や遅延、価格変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(6)公的規制
 当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用を受けています。これらの法令の改変は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(7)環境規制
 多量の資源とエネルギーを使用するガラス及び化学品事業を営んでいる当社グループでは、「環境」をグループビジョンの私たちの価値観の一つに定め、環境に関する各種法規制を遵守するとともに、温室効果ガスの排出量削減や産業廃棄物埋立て量ミニマム化など環境負荷の低減活動に取り組んでいます。
 しかしながら、気候変動の緩和と適応、持続可能な資源の利用、汚染の予防、化学物質の適正管理や水リスクなど環境課題の広がりとともに、新たな法規制や社会的責任の発生等の環境規制リスクが考えられます。これらにより法遵守や環境規制値達成のために必要なコストの増加、生産規模の縮小、生産効率の低減などを余儀なくされることなど、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(8)製造物責任
 当社グループは、製品の特性に応じて最適な品質を確保できるよう、全力を挙げて取り組んでいますが、予期せぬ事情により大規模なリコール等に発展する品質問題が発生する可能性が皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(9)知的財産権
 当社グループでは、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権の取得に努める一方、第三者の知的財産権や事業状況の調査を行い問題の発生の防止を図っています。しかし、第三者から知的財産に関する訴訟等を提起されたり、第三者が当社グループの知的財産権を侵害したりする可能性は皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(10)訴訟・法的手続

 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟等の対象となるリスクがあり、現在、当事者となっている訴訟等もあります。これらの訴訟等において、当社グループにとって不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(11)事故災害、自然災害・感染症等の影響

 当社グループは、組織的な環境・保安防災・労働安全衛生管理体制の構築と運用及び設備の安全化や点検・保守管理により、労働災害及び生産設備等の事故防止に取り組んでいます。しかしながら、重篤な労働災害や重大な火災・爆発・漏洩事故等の不測の事態が発生するリスクが考えられます。

 また、当社グループは、自然災害・感染症等が発生した場合に備えて、グループ内の主要拠点においては、地震・強風・洪水・感染症等に関するリスクを評価し、ハザードの高い拠点では事業継続計画を策定しております。しかしながら、事業継続計画の想定を超えた大規模な地震・台風・洪水等の自然災害や未知の感染症により、事業活動の中断、生産設備への被害、交通遮断による製品輸送停止など、不測の事態が発生するリスクが考えられます。

 当社グループ又は当社グループの構築するサプライチェーンにおいてこれらの不測の事態が発生したことにより、一時的又は長期にわたる生産の中断があった場合、製品によっては代替生産できないものもあり、お客様への供給に支障が生じる可能性や、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(12)為替レートの変動
 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれています。各地域における売上、費用、資産
を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
 また、当社グループは、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品を複数の国に輸出しています。各国における生産及び販売では、外貨建で購入する原材料や販売する製品があります。したがって、為替レートの変動は、購入する原材料の価格や販売価格の設定に影響し、その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を与えます。

(13)退職給付債務
 当社グループの退職給付費用及び債務は、年金資産の運用収益率や割引率等の数理計算上の前提に基づいて計算されています。年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合等は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(14)有形固定資産、のれん及び無形資産の減損
 当社グループの連結財政状態計算書に計上されている有形固定資産、のれん及び無形資産について、今後、収益性の低下等により減損損失が発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(15)情報セキュリティ
 当社グループの事業活動における情報システムの重要性は非常に高まっており、システムやデータ等の情報資産の保護に努めていますが、災害、サイバー攻撃、不正アクセスその他不測の事態により、重要な業務の中断や機密データの漏洩等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

2【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。但し、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。

本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は2019年3月28日現在において判断したものです。

(1) 製品需要に関連する市場の経済状況
 当社グループの製品に対する需要は、建築・建材業界、自動車業界、電子・ディスプレイ業界、及び化学品業界等の市場動向の影響を受けます。また、当社グループの製品販売地域は、日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、多岐にわたっており、各国・地域の経済状況は当社グループの製品の販売に影響を与えます。当社グループは、生産性の向上を図るとともに、固定費・変動費の削減を推進し、事業環境の変化に影響されにくい収益体質づくりを目指していますが、これらの関連業界の需要減少や販売地域での景気減退が、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(2) 海外への事業展開
 当社グループでは、製品の輸出及び海外における現地生産等、幅広く海外活動を展開しています。この海外展開に関するリスクとして、海外における政治経済情勢の悪化、輸入・外資の規制、予期せぬ法令の改変、治安の悪化、国家間の経済制裁、テロ・戦争の発生が考えられます。これらの事象は、海外における当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(3) 競争優位性及び新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク
 当社グループが展開する各事業においては、当社グループと同種の製品を供給する競合会社が存在します。当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や、新技術・新製品の開発・事業化期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(4) 資材等の調達
 当社グループの生産活動では、一部調達先が限られる特殊な原料、資材等を使用するため、これらについての供給の逼迫や遅延等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(5) 公的規制
 当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用を受けています。これらの法令の改変は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(6) 環境規制
 多量の資源とエネルギーを使用するガラス及び化学品事業を営んでいる当社グループでは、「環境」をグループビジョンの私たちの価値観の一つに定め、環境に関する各種法規制を遵守するとともに、温室効果ガスの排出量削減や産業廃棄物埋立て量ミニマム化など環境負荷の低減活動に取り組んでいます。
 しかしながら、気候変動の緩和と適応、持続可能な資源の利用、汚染の予防、化学物質の適正管理や水リスクなど環境課題の広がりとともに、新たな法規制や社会的責任の発生などの環境規制リスクが考えられます。これらにより法遵守や環境規制値達成のために必要なコストの増加、生産規模の縮小、生産効率の低減などを余儀なくされることなど、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(7) 製造物責任
 当社グループは、製品の特性に応じて最適な品質を確保できるよう、全力を挙げて取り組んでいますが、予期せぬ事情により大規模なリコール等に発展する品質問題が発生する可能性が皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(8) 知的財産権
 当社グループでは、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権の取得に努める一方、第三者の知的財産権や事業状況の調査を行い問題の発生の防止を図っています。しかし、第三者から知的財産に関する訴訟等を提起されたり、第三者が当社グループの知的財産権を侵害したりする可能性は皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(9) 訴訟・法的手続

 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟等の対象となるリスクがあり、現在、当事者となっている訴訟等もあります。これらの訴訟等において、当社グループにとって不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(10) 自然災害・事故災害の影響
 当社グループは、組織的な労働安全衛生・保安防災管理体制の構築と運用及び設備の安全化や点検・保守管理により、労働災害及び生産設備等の事故防止に取り組んでいます。しかしながら、重篤な労働災害や重大な火災・爆発・漏洩事故などの不測の事態が発生するリスクが考えられます。
 また、当社グループは、自然災害が発生した場合に備えて、グループ内の主要拠点においては、地震・強風・洪水などに関するリスクを評価し、ハザードの高い拠点では事業継続計画を策定しております。しかしながら、大規模な地震・台風・洪水等の自然災害により、生産設備への被害、交通遮断による製品輸送停止など、不測の事態が発生するリスクが考えられます。
 これらの不測の事態が発生したことにより、当社グループのいずれかの設備における一時的又は長期にわたる生産の中断があった場合、製品によっては代替生産できないものもあり、お客様への供給に支障が生じる可能性や、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(11) 為替レートの変動
 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれています。各地域における売上、費用、資産
を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
 また、当社グループは、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品を複数の国に輸出しています。各国における生産及び販売では、外貨建で購入する原材料や販売する製品があります。したがって、為替レートの変動は、購入する原材料の価格や販売価格の設定に影響し、その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を与えます。

(12) 退職給付債務
 当社グループの退職給付費用及び債務は、年金資産の運用収益率や割引率等の数理計算上の前提に基づいて計算されています。年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合等は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(13) 固定資産の価値下落
 当社グループが保有している固定資産について、時価下落・収益性の低下等に伴い資産価値が低下した場合は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(14) 情報セキュリティ
 当社グループの事業活動における情報システムの重要性は非常に高まっており、システムやデータ等の情報資産の保護に努めていますが、それにもかかわらず、災害、ハッカーやコンピュータウィルスによる攻撃、不正アクセスその他不測の事態により、重要な業務の中断や機密データの漏洩などが発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

4【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。但し、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。

本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は2018年3月29日現在において判断したものです。

(1) 製品需要に関連する市場の経済状況
 当社グループの製品に対する需要は、建築・建材業界、自動車業界、電子・ディスプレイ業界、及び化学品業界等の市場動向の影響を受けます。また、当社グループの製品販売地域は、日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、多岐にわたっており、各国・地域の経済状況は当社グループの製品の販売に影響を与えます。当社グループは、生産性の向上を図るとともに、固定費・変動費の削減を推進し、事業環境の変化に影響されにくい収益体質づくりを目指していますが、これらの関連業界の需要減少や販売地域での景気減退が、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(2) 海外への事業展開
 当社グループでは、製品の輸出及び海外における現地生産等、幅広く海外活動を展開しています。この海外展開に関するリスクとして、海外における政治経済情勢の悪化、輸入・外資の規制、予期せぬ法令の改変、治安の悪化、国家間の経済制裁、テロ・戦争の発生が考えられます。これらの事象は、海外における当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(3) 競争優位性及び新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク
 当社グループが展開する各事業においては、当社グループと同種の製品を供給する競合会社が存在します。当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や、新技術・新製品の開発・事業化期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(4) 資材等の調達
 当社グループの生産活動では、一部調達先が限られる特殊な原料、資材等を使用するため、これらについての供給の逼迫や遅延等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(5) 公的規制
 当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用を受けています。これらの法令の改変は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(6) 環境規制
 当社グループは、資源とエネルギーを大量に使用する環境負荷の高いガラス及び化学品事業を主に行っており、環境負荷の低減のための設備や管理体制の充実を図ることに加え、生産効率すなわち資源やエネルギーの原単位向上等、環境負荷の低減に取り組んでいます。一方、気候変動の緩和及び適応、持続可能な資源の利用、汚染の予防、化学物質の適正管理などの環境課題の広がりと共に規制や社会が求める環境責任が高まることにより、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(7) 製造物責任
 当社グループは、製品の特性に応じて最適な品質を確保できるよう、全力を挙げて取り組んでいますが、予期せぬ事情により大規模なリコール等に発展する品質問題が発生する可能性が皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(8) 知的財産権
 当社グループでは、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権の取得に努める一方、第三者の知的財産権や事業状況の調査を行い問題の発生の防止を図っています。しかし、第三者から知的財産に関する訴訟等を提起されたり、第三者が当社グループの知的財産権を侵害したりする可能性は皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(9) 訴訟・法的手続

 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟等の対象となるリスクがあり、現在、当事者となっている訴訟等もあります。これらの訴訟等において、当社グループにとって不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(10) 自然災害・事故災害の影響
 当社グループは、組織的な労働安全衛生・保安防災管理体制の構築と運用及び設備の安全化や点検・保守管理により、労働災害及び生産設備等の事故防止に努めておりますが、それにもかかわらず、重大な労働災害や生産設備に対する災害(地震、停電又はその他の混乱を含む)が発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
 また、製品によっては、代替生産できないものもあり、大地震又はその他の災害により、当社グループのいずれかの設備における一時的又は長期にわたる生産の中断があった場合、特定製品に関する生産能力を著しく低下させる可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(11) 為替レートの変動
 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれています。各地域における売上、費用、資産
を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
 また、当社グループは、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品を複数の国に輸出しています。各国における生産及び販売では、外貨建で購入する原材料や販売する製品があります。したがって、為替レートの変動は、購入する原材料の価格や販売価格の設定に影響し、その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を与えます。

(12) 退職給付債務
 当社グループの退職給付費用及び債務は、年金資産の運用収益率や割引率等の数理計算上の前提に基づいて計算されています。年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合等は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(13) 固定資産の価値下落
 当社グループが保有している固定資産について、時価下落・収益性の低下等に伴い資産価値が低下した場合は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(14) 情報セキュリティ
 当社グループの事業活動における情報システムの重要性は非常に高まっており、システムやデータ等の情報資産の保護に努めていますが、それにもかかわらず、災害、ハッカーやコンピュータウィルスによる攻撃、不正アクセスその他不測の事態により、重要な業務の中断や機密データの漏洩などが発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

4【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。但し、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。

本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は2017年3月30日現在において判断したものです。

(1) 製品需要に関連する市場の経済状況
 当社グループの製品に対する需要は、建築・建材業界、自動車業界、電子・ディスプレイ業界、及び化学品業界等の市場動向の影響を受けます。また、当社グループの製品販売地域は、日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、多岐にわたっており、各国・地域の経済状況は当社グループの製品の販売に影響を与えます。当社グループは、生産性の向上を図るとともに、固定費・変動費の削減を推進し、事業環境の変化に影響されにくい収益体質づくりを目指していますが、これらの関連業界の需要減少や販売地域での景気減退が、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(2) 海外への事業展開
 当社グループでは、製品の輸出及び海外における現地生産等、幅広く海外活動を展開しています。この海外展開に関するリスクとして、海外における政治経済情勢の悪化、輸入・外資の規制、予期せぬ法令の改変、治安の悪化、国家間の経済制裁、テロ・戦争の発生が考えられます。これらの事象は、海外における当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(3) 競争優位性及び新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク
 当社グループが展開する各事業においては、当社グループと同種の製品を供給する競合会社が存在します。当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や、新技術・新製品の開発・事業化期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(4) 資材等の調達
 当社グループの生産活動では、一部調達先が限られる特殊な原料、資材等を使用するため、これらについての供給の逼迫や遅延等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(5) 公的規制
 当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用を受けています。これらの法令の改変は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(6) 環境規制
 当社グループは、資源とエネルギーを大量に使用する環境負荷の高いガラス及び化学品事業を主に行っており、環境負荷の低減のための設備や管理体制の充実を図ることに加え、生産効率すなわち資源やエネルギーの原単位向上等、環境負荷の低減に取り組んでいます。一方、温室効果ガス、土壌汚染、化学物質などの環境課題の広がりと共に規制や社会が求める環境責任が高まることにより、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(7) 製造物責任
 当社グループは、製品の特性に応じて最適な品質を確保できるよう、全力を挙げて取り組んでいますが、予期せぬ事情により大規模なリコール等に発展する品質問題が発生する可能性が皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(8) 知的財産権
 当社グループでは、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権の取得に努める一方、第三者の知的財産権や事業状況の調査を行い問題の発生の防止を図っています。しかし、第三者から知的財産に関する訴訟等を提起されたり、第三者が当社グループの知的財産権を侵害したりする可能性は皆無とはいえず、この場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(9) 訴訟・法的手続

 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟等の対象となるリスクがあり、現在、当事者となっている訴訟等もあります。これらの訴訟等において、当社グループにとって不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(10) 自然災害・事故災害の影響
 当社グループは、生産活動の中断により生じる潜在的な悪影響を最小限に抑えるため、全設備において定期的な防災点検及び設備保守を行っています。しかしながら、生産設備に対する災害(地震、停電又はその他の混乱を含む)の影響を完全に予防又は軽減できる保証はありません。
 また、製品によっては、代替生産できないものもあり、大地震又はその他の災害により、当社グループのいずれかの設備における一時的又は長期にわたる生産の中断があった場合、特定製品に関する生産能力を著しく低下させる可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(11) 為替レートの変動
 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれています。各地域における売上、費用、資産
を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されています。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
 また、当社グループは、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品を複数の国に輸出しています。各国における生産及び販売では、外貨建で購入する原材料や販売する製品があります。したがって、為替レートの変動は、購入する原材料の価格や販売価格の設定に影響し、その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を与えます。

(12) 退職給付債務
 当社グループの退職給付費用及び債務は、年金資産の運用収益率や割引率等の数理計算上の前提に基づいて計算されています。年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合等は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(13) 固定資産の価値下落
 当社グループが保有している固定資産について、時価下落・収益性の低下等に伴い資産価値が低下した場合は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(14) 情報セキュリティ
 当社グループの事業活動における情報システムの重要性は非常に高まっており、システムやデータ等の情報資産の保護に努めていますが、それにもかかわらず、災害、ハッカーやコンピュータウィルスによる攻撃、不正アクセスその他不測の事態により、重要な業務の中断や機密データの漏洩などが発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

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