6 【研究開発活動】
当社グループの研究開発活動は、主として当社が行っており、先端的および基盤的な技術の研究開発と、製品化技術の研究開発を、総合的・有機的に連携させ運営しています。すなわち、コア要素技術である先端分析、革新バイオ、脳五感、AIと、製品基盤技術である機器制御設計、システム統合の領域で研究開発に取り組むことで、基盤事業としての計測機器事業、医用機器事業、産業機器事業、航空機器事業に対する新製品開発を推進しています。
また、子会社においては、独自に研究開発を行うほか、欧州、北米および中国の研究開発子会社において次世代の当社製品の核となる基盤要素技術の研究開発を行うなど積極的な研究開発に取り組んでいます。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、
当連結会計年度における主要な研究開発成果にはつぎのものがあります。
<計測機器事業>
計測機器事業では、クロマト分析システム、質量分析システム、光分析システム、熱分析システム、ライフサイエンス関連分析システム、X線分析システム、表面分析・観察システム、水質計測システム、排ガス測定システム、材料試験機、非破壊検査システムなどの開発に注力しています。
業界初、分析前の装置状態の自動診断により信頼性の高い分析を実現する一体型高速液体クロマトグラフ「i-Series」を発売しました。加えて、感度向上により拡大するPFAS分析市場を深耕する高速液体クロマトグラフ質量分析計「LCMS-8065XE」、未培養や難培養も含む微生物8万5千種を網羅する業界最大のデータベースを活用したMALDI-TOFMS微生物同定ソフトウェア「MicrobialTrack」をクラウドサービスで発売しました。さらに、業界最高水準の分離性能と超高速分析を両立した次世代モデルの超高速液体クロマトグラフ「Nexera X4」、GC開発70周年の集大成となる世界最高クラスの感度を持つ検出器を搭載したガスクロマトグラフ「Nexis GC-2060」を発売しました。また、Tescan社との共同ブランド「Shimadzu by Tescan」として材料の物性評価を含めた幅広い研究開発用途に適した走査電子顕微鏡「SUPERSCAN SS-3000」3機種、基本機能を踏襲した汎用機種として「SUPERSCAN SS-2000」3機種を発売しました。加えて、業界最高水準の効率化と安全性を実現する精密万能試験機「オートグラフAGS-Vシリーズ」、GC-MSやFTIRでの材料の耐候性評価を効率化する世界初の前処理装置である複合劣化促進ユニット「CDAS-1000」を発売しました。加えて、尿素など難分解性有機物を検出し、半導体製造に必須な超純水をモニタリングする超純水用オンラインTOC計「TOC-1000e S」を発売しました。
<医用機器事業>
医用機器事業では、血管撮影システム、X線TVシステム、一般撮影システム、回診用システム、外科用X線TVシステム、PETシステム、近赤外光カメラシステム、放射線治療関係、医療情報システムなどの開発に注力しています。
業界初の技術で簡便かつより正確な回診用X線撮影に貢献する回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution MX9 Version」を発売しました。加えて、高解像度を特長としたPET装置「PositView」を米国で発売しました。さらに、オートトラッキング機能を搭載しX線検査効率を向上する床上走行式一般撮影装置「RADspeed Pro XF type」を発売しました。
<産業機器事業>
産業機器事業では、ターボ分子ポンプ、油圧ギヤポンプ、コントロールバルブ、パワーパッケージ、工業炉、液送ポンプ、ガラスワインダ、動釣合試験機(バランシングマシン)、ヘリウムリークディテクタ、高速スパッタリングシステム、磁気探知機/磁力計、水中光無線装置、光格子時計などの開発に注力しています。
世界最高水準の排気速度で、自動車や半導体、医療機器などの製造に貢献するヘリウム・水素リークディテクタ「MSE-2600シリーズ」を発売しました。また、金属3種のレシピを真空脱脂焼結炉「VHS-CUBE」に標準搭載しました。加えて、京都フュージョニアリングと共同で核融合発電施設向けターボ分子ポンプの試作機を開発しました。また、電磁波を使い非破壊・非接触で水分率をリアルタイムでモニタリングする食品工場向けインライン水分率モニター「MMSシリーズ」を発売しました。
今後も、当社の先端的および基盤的な技術と、製品化技術を用いた研究開発を活かして、社会課題の解決に役立てるよう取り組みます。