
主要なエッチング手法には、ウェットエッチング・ドライエッチング・ALE(原子層エッチング)があり、加工精度や対象膜に合わせて使い分けられます。

薬液(エッチング液)にウェーハを接触させ、化学反応で膜を溶解・除去する手法。あらゆる方向に等方的に進行するため微細加工には不向きですが、処理が高速で下地へのダメージが少なく、全面除去や比較的大きな寸法の加工に用いられます。
薬液を使わず、ガスやプラズマで膜を除去する手法。特に、プラズマ中のイオンの衝突とラジカルの化学反応を組み合わせた「RIE(反応性イオンエッチング)」は、縦方向に深く削る「異方性エッチング」が可能で、微細パターンの加工の中心となっています。
表面の改質と除去を交互に繰り返し、原子1層レベルで精密に膜を削る手法。ドライエッチングの発展形で、FinFET/GAAなど、最先端の立体構造・極微細化に不可欠です。
エッチングの品質は、次の3つの観点で評価されます。

縦方向(深さ方向)と横方向で、削れる量にどれだけ差があるかを示す指標。横方向にも削れてしまうと、マスクの下まで削れる「サイドエッチ(アンダーカット)」が起き、設計通りの寸法や形状になりません。微細化が進むほど、側壁が垂直に近い形状が求められます。
対象膜の削れる速さが、マスク(レジスト)や下地膜に比べて、何倍速いかを示す指標。選択比が低いと、加工の途中でマスクが先になくなったり、対象膜を削り終えた後に下地まで削ってしまったりします。膜が薄くなるほど、高い選択比が必要です。
エッチング速度や仕上がり寸法が、ウェーハ面内・ウェーハ間・ロット間で、どれだけそろっているかを示す指標。ばらつきがあると、場所によって削り残しや削り過ぎが生じ、チップの特性や歩留まりに影響します。ウェーハの大口径化と微細化により、ますます重要になっています。