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エッチング

エッチング工程の概要
エッチング工程の概要
エッチング工程(etching)は「フォトリソグラフィで形成したレジストパターンをマスクとして、下地の薄膜を選択的に削り取り、回路パターンを形成する工程」です。微細な溝・孔・配線やトランジスタ構造を作り込む、パターン形成の要となる工程です。

エッチングの主な手法

主要なエッチング手法には、ウェットエッチング・ドライエッチング・ALE(原子層エッチング)があり、加工精度や対象膜に合わせて使い分けられます。

ウェットエッチングとドライエッチングの比較
ウェットエッチングとドライエッチングの比較
  • ウェットエッチング(Wet Etching)

    薬液(エッチング液)にウェーハを接触させ、化学反応で膜を溶解・除去する手法。あらゆる方向に等方的に進行するため微細加工には不向きですが、処理が高速で下地へのダメージが少なく、全面除去や比較的大きな寸法の加工に用いられます。

  • ドライエッチング(Dry Etching)

    薬液を使わず、ガスやプラズマで膜を除去する手法。特に、プラズマ中のイオンの衝突とラジカルの化学反応を組み合わせた「RIE(反応性イオンエッチング)」は、縦方向に深く削る「異方性エッチング」が可能で、微細パターンの加工の中心となっています。

  • ALE(Atomic Layer Etching / 原子層エッチング)

    表面の改質と除去を交互に繰り返し、原子1層レベルで精密に膜を削る手法。ドライエッチングの発展形で、FinFET/GAAなど、最先端の立体構造・極微細化に不可欠です。

エッチングの品質を決める指標

エッチングの品質は、次の3つの観点で評価されます。

エッチング品質の評価
エッチング品質の評価
  • 異方性(Anisotropy)

    縦方向(深さ方向)と横方向で、削れる量にどれだけ差があるかを示す指標。横方向にも削れてしまうと、マスクの下まで削れる「サイドエッチ(アンダーカット)」が起き、設計通りの寸法や形状になりません。微細化が進むほど、側壁が垂直に近い形状が求められます。

  • 選択比(Selectivity)

    対象膜の削れる速さが、マスク(レジスト)や下地膜に比べて、何倍速いかを示す指標。選択比が低いと、加工の途中でマスクが先になくなったり、対象膜を削り終えた後に下地まで削ってしまったりします。膜が薄くなるほど、高い選択比が必要です。

  • 均一性(Uniformity)

    エッチング速度や仕上がり寸法が、ウェーハ面内・ウェーハ間・ロット間で、どれだけそろっているかを示す指標。ばらつきがあると、場所によって削り残しや削り過ぎが生じ、チップの特性や歩留まりに影響します。ウェーハの大口径化と微細化により、ますます重要になっています。

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