後工程

ダイシング

ダイシング工程の概要
ダイシング工程の概要
ダイシングは「薄化が完了したウェーハを切断し、個々のチップ(ダイ)に分割する工程」です。製品の特性に合わせた最適な手法でウェーハを切り分け、後続のピックアップ・実装工程へとつなぎます。

研削(必要に応じて研磨)で薄くしたウェーハは、ダイシングテープとフレームにマウントしたうえで切断されます。切断後もチップはテープ上に保持されたまま、次工程へ送られます。

ダイシング手法

製品の特性やウェーハの厚みに応じて、主に3つの手法が使い分けられます。

ダイシング手法の比較
ダイシング手法の比較
  • ブレードダイシング

    ダイヤモンド砥粒を固めた極薄の刃(ブレード)を高速回転させ、物理的に切断する最も一般的な手法。

  • レーザーダイシング

    レーザー光を照射してウェーハ表面を溶融・蒸発させて切断する手法。非接触のため、機械的なダメージを抑えやすい手法です。

  • ステルスダイシング

    ウェーハ内部にレーザーを照射して割れやすい層を作り、テープを広げて内側から割る手法。薄いウェーハや脆い材料の加工に適しています。

ダイシングの流れ

一般的なブレードダイシングにおける一連の流れは以下の通りです。

ダイシングの流れ
ダイシングの流れ
  • マウント

    研削後のウェーハ裏面をダイシングテープに貼り付け、フレームに固定する。固定後、それまで回路面(表面)を保護していたBG(バックグラインド)テープを剥離します。

  • アライメント

    カメラでウェーハ上のマークやパターンを読み取り、ストリート(切断ライン)がブレードの進行方向と平行になるよう向きを補正して、切断位置を正確に合わせる。

  • 切断

    ストリートに沿ってウェーハを切断する。切断中は純水(ダイシングウォーター)を供給し、摩擦熱の冷却と削りくずの除去を行います。

  • 洗浄・乾燥

    切断で生じた削りくず(シリコン粉)を純水で洗い流し、乾燥させる。

  • UV照射(UV硬化型テープの場合)

    テープ側から紫外線(UV)を照射し、粘着力を低下させて、次工程でチップをピックアップしやすくする。

関連する装置・部材

ダイシングには、次の装置・部材が使われます。

ダイシング工程で使用する装置・部材(出典:一部ディスコ、日東電工の資料を参考に筆者作成)
ダイシング工程で使用する装置・部材(出典:一部ディスコ、日東電工の資料を参考に筆者作成)
  • ダイシングソー

    ウェーハを切断し、個々のチップに分割するための装置。アライメント・切断・洗浄・乾燥までを一連の流れで行います。

  • ダイシングブレード

    切断に用いる、ダイヤモンド砥粒を固めた薄い円盤状の砥石。消耗品のため、摩耗に応じて交換が必要です。

  • ダイシングテープ

    研削後のウェーハ裏面に貼り付け、切断中および切断後にチップを保持する粘着テープ。ピックアップをスムーズにするため、UV硬化型のテープもよく使われます。

  • ダイシングフレーム

    ダイシングテープを張り、ウェーハを支持するリング状の金属枠。テープとフレームが一体となってウェーハを保持し、搬送を可能にします。

次工程へ

ダイシング後のチップは、ダイシングテープ上に整列した状態のまま、次の工程へ送られます。UV硬化型テープの場合はUV照射を行い、ピックアップの前にテープを外側に引き伸ばして(エキスパンド)チップの間隔を広げ、1つずつ取り出して、ダイボンディングへと進みます。

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